ダニエル・デュボアは、7月19日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで
オレクサンドル・ウシクに挑み、WBC、WBA、WBO、そしてリング・マガジンのタイトルを奪取しようとする中で、自身の最も有名な勝利の舞台に戻ることになる。
昨年9月、IBFヘビー級王者は9万人を超える観客の前に姿を現し、二度統一王者となった
アンソニー・ジョシュアを相手に初防衛戦に臨んだ。
現在では最高レベルの経験を積んでいるとはいえ、生来物静かなダニエル・デュボア(22勝2敗、21KO)が、ジョシュア戦に伴う特別な注目の大きさにどう対応するのか、多くの人が注目していた。しかし、ロンドン出身のデュボアはその重圧に屈するどころか、入場するにつれて目に見えて自信を深めていった。
ローブを脱ぎ、二度統一を果たした王者と向かい合ったとき、27歳の彼はまるでホームにいるかのように堂々としていた。
ゴングが鳴ると、デュボアは強烈なジャブで主導権を握り、ジョシュアを3度倒し、最後は5ラウンドに強烈な右で試合を終わらせた。
「マイク・タイソンが言っていたように、リングに近づくにつれて自分はどんどん強くなるんだ」とデュボアはtalkSPORTに語った。
「リングに近づくほどに力がみなぎってきて、リングに立つと時に神になる。あの夜、俺は覚醒した。そしてまたそれをやってみせるよ。」
2023年8月に行われたウシクとの初対決で9ラウンドTKO負けを喫して以来、デュボアはジャレル・ミラー、フィリップ・フルコビッチ、そしてアンソニー・ジョシュアをいずれもストップしてきた。
その圧巻の勝ちっぷりを見れば、ウシク以外のすべてのヘビー級選手に対して、彼が圧倒的な本命と見なされるのも無理はない。
デュボアに勝利してから9カ月後、ウシク(23勝無敗、14KO)は
タイソン・フューリーを判定で下し、21世紀初のヘビー級4団体統一王者となった。その後の再戦でも“ジプシー・キング”を再び打ち破ってみせた。
7月19日の再戦でウシクが戦い方を変えてくるとはデュボアは考えていないが、自身が直面する試練の大きさを理解しており、ウシクがどんな手を使ってきても対応できる準備はできていると自信を見せている。
「アンダードッグという立場が大好きなんだ」とデュボアは語る。
「アンダードッグであること、挑戦者であること、伏兵であること、それがいい。もう一度やってみせる。再び周囲を驚かせてやる。
彼は誇り高い男で、誇り高いファイターだ。何か新しいことをしてくるかは分からないが、いつもと同じように堅実な基本に徹してくる気がする。
それに備えるだけだ。そして心の奥底で、自分が勝つと信じている。」