ボクシングを追う多くの人と同じように、ダニエル・デュボアも元WBCヘビー級王者タイソン・フューリーの1月の“何度目か分からない”引退宣言を本気にはしなかった。
「本人ですら本気じゃなかったと思うよ」とデュボアは木曜日、『
ザ・リング・マガジン』に笑顔で語った。「思いついたことをそのまま口にしているだけだと思う。彼は戻ってくるだろうって思ってた。前にもあったし。すべてのベルトが懸かっているんだから、メガファイトのために戻ってきてもおかしくない。だから真に受けなかったよ」
ダニエル・デュボア(22勝2敗、21KO)は、7月19日の夜にはヘビー級のすべてのタイトルを手にしていると信じている。ロンドン出身の彼は、
ウェンブリー・スタジアムでの再戦で、オレクサンドル・ウシク(23勝無敗、14KO)をノックアウトするつもりだ。そこは、昨年9月21日に元統一王者アンソニー・ジョシュア(28勝4敗、25KO)を5ラウンドで壮絶にノックアウトした会場でもある。
デュボアは、あの衝撃的な結末を受けて、
ジョシュアが再び自分と対戦するとは思っていない。一方で
フューリーについては、自分がウシクに勝った場合、4団体統一時代で3人目のヘビー級絶対王者となるチャンスを求めて、再びリングに上がるだろうと考えている。
ウクライナの
オレクサンドル・ウシクは、2024年にタイソン・フューリーに2度挑み、いずれも判定で勝利した。2012年ロンドン五輪金メダリストのウシクは、ザ・リング、WBA、WBC、WBOのタイトルを懸けて、ダニエル・デュボアと対戦する。デュボアは13か月前、サウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナでクロアチアの有力選手
フィリップ・フルゴビッチ(18勝1敗、14KO)を8ラウンドでストップし、当時空位だったIBF王座を獲得している。
ウシクは、2024年5月にキングダム・アリーナでフューリーに初勝利した後、IBF王座を返上した。
イングランド出身のタイソン・フューリー(36歳)は
今週、記者団に対し、そしてトゥルキ・アル・シェイクにも対し、2026年の「リヤド・シーズン」イベントで復帰することを約束した。ダニエル・デュボア(27歳)は、「ジプシー・キング」が本当にリングに戻ってくるのであれば、自分とのヘビー級頂上決戦に臨んでほしいと願っている。
「彼は戻ってくると思うよ」とデュボアは語った。「すべてのベルトが懸かっているのを見れば、やりたくなるはずだ。彼はきっと引退から戻ってくる。それが俺の望みでもある。ヘビー級を活性化させるには、俺たちボクサーが本当に燃えられるメガファイトが必要なんだ。それがまさにメガファイトってやつだ。そういう試合を求めてる」
もしデュボアが2週間後の土曜夜、ウシクに9ラウンドKO負けを喫した過去を晴らすことができれば、フューリーとの対戦は、この時代の3人目のエリートヘビー級王者を倒すチャンスにもなる。
「彼らはこの時代を代表するトップ選手たちだ」とデュボアはフューリー、ジョシュア、ウシクについて語った。「俺は新しい時代、新しい世代の到来を示さなきゃいけない。新たなヘビー級の主役が現れたってことを。それがダニエル・デュボアだ」
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。