ダルトン・スミスは、誰が相手であろうと世界タイトル挑戦の準備は万全だと強調している。
シェフィールド出身の28歳、ジュニアウェルター級のスミスは、今年の序盤から精力的に戦ってきた。1月には格下のワリド・ウイザを初回で一蹴し、ヨーロッパ王座を獲得。さらにその12週間後、スミス(18勝0敗、13KO)は再びリングに上がり、
粘り強いマチュー・ジャーメインとの12回戦で実戦的なラウンドを積むことができた。WBC世界スーパーライト級の指名挑戦者としての地位を確保し、
The Ringランキングでも9位に位置するダルトン・スミスは、ビッグチャンスが訪れるまでの間に調整試合を挟むつもりはないようだ。
7月12日、ニューヨークでWBC世界スーパーライト級王者アルベルト・プエヨ(24勝0敗、10KO)が、今年初めにサンドル・マルティンを判定で下して獲得したタイトルの自主防衛戦に臨む。
ドミニカ出身のプエヨは、The Ringの主催による第3回ボクシング興行で、危険なプエルトリコ人ファイター、スブリエル・マティアス(22勝2敗、22KO)と対戦する。スカイスポーツのポッドキャスト「Toe-2-Toe」に出演した際、ダルトン・スミスは静観する構えであることを明かした。
「そうだね、それが今の自分の進むべき道だと思ってる。今は指名挑戦者の立場にあるし、プエヨはまず自主防衛を選んで、それでマティアス戦が決まった。だから、勝者を迎え撃つだけだよ」とスミスは語った。
「ジムに通い続けていれば、チャンスが来て試合日が決まったときに備えることができる。それで満足だよ。もちろん試合勘を保つことは大事だけど、今の自分のパフォーマンスや立場を考えれば、少し待つくらいは問題ないと思ってる」
The Ringのランキング2位の長身サウスポー、アルベルト・プエヨと、同6位でアグレッシブかつ強打を誇るスブリエル・マティアスによる一戦は、まさに“スタイルの激突”となりそうだ。そして、どちらが勝ったとしても、ダルトン・スミスにとっては自身の実力を真に問われる試練の舞台となるだろう。
ウイザとジャーメインはいずれもオーソドックススタイルのファイターであり、マティアスほどの脅威には遠く及ばない。戦術的な面で見れば、彼らとの対戦はスミスにとって世界タイトル戦の準備にはあまり役立たなかったかもしれない。しかし一方で、連続してトレーニングキャンプをこなす機会を得られたという点では、重要な意味を持っていた。
スミスはこれまでのキャリアを通じて、度重なる負傷や試合間隔の空きに悩まされてきた。しかし今は、万全のコンディションと研ぎ澄まされたスキルを維持しながら、プエヨとマティアスの決着を静かに見守ることができる立場にある。7月13日の朝には、自身の対戦相手が誰になるかが明らかになり、そこから具体的なプランを立て、本格的な準備に入ることができるだろう。
スミスは、プエヨが王座を守り抜く可能性が高いと見ている。
「その可能性はかなり高いと思う」と彼は語った。
「プエヨにはそれを可能にするスタイルがある。ちょっとサンドル・マルティンのように、試合をやりづらくすることができると思うし、打ち合いの中で最後に手を出して印象を残すのが上手いんだ」
「スタイル的に見ても、マティアスはプエヨが自ら選んだ自主防衛の相手なんだ。強制されたわけじゃない。つまり、あのスタイルなら自分が勝てると分かっていたってことだと思うし、だからこそこの試合を受けたんだろうね」