クリス・ユーバンク・ジュニアが、今年4月の初戦で話題となった衝撃的な登場に続き、父クリス・ユーバンク・シニアが
コナー・ベンとの
再戦でもリングサイドに姿を見せると明かす。 再戦まで6週間を切り、11月15日にトッテナム・ホットスパー・スタジアムでDAZNを通じて行われるこの一戦について、ユーバンクは『ザ・リング』に対し「父の存在が自分を奮い立たせた」と語り、再びその力に頼ることができると述べる。
「父は試合に来る。間違いなく会場にいるよ」とユーバンク・ジュニアが語る。
ユーバンクと父クリス・ユーバンク・シニアは、今年最も話題を呼んだ瞬間の一つを作り出す。ダゾーンのカメラが、確執を抱える親子が試合数時間前にそろってスタジアムへ到着する姿を捉え、瞬く間にバイラル化する。
59歳の二階級制覇王者であるユーバンク・シニアは、試合前の長い準備期間を通じて
「息子にベン戦をやめさせよう」と訴え続けていた。試合前の最終記者会見で、ユーバンク・ジュニアは、キャリア初期は常に行動を共にしていた父と「何年も口をきいていなかった」と明かす。
当初、ユーバンク・シニアは「スパーズでの試合には関与しない」と断言していたが、その決意は一変。試合前夜、変装して36歳の息子に会いに行き、まさかの再会を果たす。そしてその24時間後、二人は同じ車でスタジアムへと姿を現す。
その光景はスタジアム中の大型スクリーンに映し出され、観衆は大熱狂。その後、父子は並んでリングウォークを行い、父はリングサイドに着席して息子の戦いを見守った。試合は3人のジャッジがそろって116-112をつける判定で、ユーバンク・ジュニアが勝利を収めた。
「キャンプはドバイで行っているから父はそこにはいない。でも…ボクシングの面でトレーナーやメンターとしての役割からは一歩引いている」とユーバンクは語る。
「もう長い間そういう関わりはないから、今さら急に変わることもない。自分にはチームがあり、基盤があり、確立したトレーニング方法がある。それを貫くつもりだ。
でも、試合当日は父が会場に来る。」
12ラウンドを通して、ユーバンク(35勝3敗25KO)はキャリアの中でも最も深く限界を掘り下げる戦いを強いられた。試合後は深刻な脱水症状のため、すぐに病院へ直行することになった。
「最初の試合では、ラストの数ラウンドを乗り切るために必要な数パーセント分の力を父が与えてくれた」と彼は振り返る。「父がそこにいて、自分を見てくれている——それだけで少し余分な力、ほんの少しの“もう一押し”が生まれて、最後まで踏ん張って勝ち切ることができるんだ。」