ラスベガス発――正式な最終数字は、いずれネバダ州アスレチック・コミッションから発表される予定だ。
ただし現時点で、土曜夜に
カネロ・アルバレス対
テレンス・クロフォードをメインに据えた大会は、米国インドア・ボクシング興行史上2番目となる発表入場者数を記録した。会場となったラスベガス・レイダース本拠地「アレジアント・スタジアム」には、観客数70,482人と発表された。
この驚異的な数字のうち、実際にどれだけがチケット販売によるものかは、まだ明らかになっていない。
アルバレスがビリー・ジョー・サンダースにTKO勝利した2021年5月の大会は、米国インドア興行におけるチケット販売数と発表入場者数の記録を打ち立てた。会場はテキサス州アーリントンのAT\&Tスタジアムで、テキサス州免許規制局の確認によると、66,065枚のチケットが販売され、さらに989枚が配布された。
アルバレス対サンダース戦の観客総数は67,054人。一方で、その興行をプロモートしたマッチルーム・ボクシングは当日、入場者数73,126人と発表したが、その数字には有料観客に加え、大会で働いたスタッフもすべて含まれていた。
とはいえ、アルバレス対サンダース戦の有料入場者数は、1978年9月に行われた
モハメド・アリ対レオン・スピンクスのヘビー級タイトル再戦で打ち立てられた長年の記録を上回った。当時ニューオーリンズのルイジアナ・スーパードームで発表された観客数は63,352人だった。
米国内では、アルバレス対サンダース戦やアルバレス対クロフォード戦を超える発表観客数を集めた屋外興行も複数存在する。
オマハ出身のクロフォード(42勝0敗31KO)はメキシコのアルバレス(63勝3敗2分39KO)をアウトボクシングし、判定3-0で勝利。自身5階級目の世界王座を獲得すると同時に、3階級での4団体統一という
快挙を成し遂げた。彼は下馬評で優位と見られたアルバレスから、リング誌王座とIBF、WBA、WBC、WBOのスーパーミドル級王座を奪った。
アルバレス対クロフォード戦は、2020年のNFLシーズン開幕前に完成したアレジアント・スタジアムで初めて開催されたボクシング興行となった。
米国で長年にわたり最大の集客力を誇ってきたアルバレスにとっても、ラスベガスのスタジアムで戦うのはこれが初めてだった。
ラスベガスでの直近5試合はいずれも近隣のT-Mobileアリーナで行われ、過去9年間で同会場のメインイベントを務めたのは計10度にのぼる。35歳のアルバレスはまた、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナでも8度リングに上がっている。
Keith Idec は『ザ・リング』のシニアライター兼コラムニスト。Xでは @idecboxing で連絡できる。