カネロ・アルバレスのキャリアで最も厄介な試合の一つは、2014年のスーパーウェルター級でのエリスランディ・ララ戦だった。
アルバレスは、キューバのララにパンチ数で107対97と上回られながらも、スプリット判定で勝利を収めた。この試合前、ララは「カネロをキューバン・ボクシング学校に連れて行く」と宣言していた。
そして今回、アルバレスの次戦の相手はベルリンを拠点とするキューバ人、
ウィリアム・スクールだ。スクールも同じ「キューバの学校」の出身であり、
5月4日(北米では5月3日)にサウジアラビア・リヤドで行われるDAZN PPVで、スーパーミドル級4団体統一王座を懸け、ボクシング界の顔といえるアルバレスに難題を突きつける役割を担う。
「キューバンスタイルはどのファイターにとってもやりにくい」とアルバレスは『ザ・リング・マガジン』に語った。「彼らは非常に巧みで、優れたファイターだ。でも、このレベルにいるなら、どんな相手にも適応しなければならない。自分はそれをやってみせるつもりだ。
ララ戦の時と比べて今の自分は違うと思う。あらゆる相手、あらゆるスタイルと戦ってきた。経験がある。試合序盤は難しいだろうが、そのうち戦い方を見つける。間違いなく面白い試合になるだろう。」
アルバレス(62勝2敗2分、39KO)は、The Ring、WBA、WBC、WBOスーパーミドル級王者であり、2021年にケイレブ・プラントをストップして168ポンドの全タイトルを手に入れた。しかし昨年、無名のスクール(23勝0敗、9KO)ではなくエドガー・ベルランガとの試合を選んだため、IBF王座を返上。これによりスクールが空位となったIBF王座をめぐりウラジミール・シシキンと対戦し、勝利した。
アルバレスが最後にKO勝利を収めたのはプラント戦。それ以降、ベルランガ、ハイメ・ムンギア、ジャーメル・チャーロ、ジョン・ライダーと対戦し、いずれもダウンは奪っているものの、全員が判定まで持ち込んでいる。
「いや(スクール相手にノックアウトは必要ない)」とアルバレスは語った。「とにかく勝てばいい……相手が戦う気がなく、生き残ることしか考えておらず、試合当日に自分より20ポンド重いとなれば、ノックアウトは非常に難しい。説得力のある勝利にノックアウトは必須ではない。そのために12ラウンドがある。誰が最高かを見るための、それがボクシングだ。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。X(旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。