ラスベガス発――土曜夜、アレジアント・スタジアムでのスーパーファイト後、テレンス・クロフォードとカネロ・アルバレスは、それぞれの記者会見を終えたタイミングで最後に顔を合わせた。

クロフォードはすでにメディアに向けて、自身が史上初の３階級での４団体統一王者となった歴史的な判定勝について語っていたが、アルバレスの会見が終わった後に再び姿を現し、奪取した168ポンドのベルトを返還した。

５階級制覇王者となるクロフォードは、18万8,000ドル相当の特製リング誌ベルトと記念のWBCリング、そしてベルトは手元に残したが、アルバレスが保持していた世界タイトルは返上した。自身の正式なベルトが後日届く予定だからだ。

アルバレスとクロフォードは、観客動員70,482人、ゲート収益47,231,887ドルというスタジアム史上最多動員を記録したイベントを締めくくり、握手と抱擁を交わしてそれぞれの道へと向かった。

「ボクシングにとって素晴らしい夜だった」とアルバレスはクロフォードと最後に言葉を交わす前に壇上で語った。「競技にとって素晴らしい夜だったし、メキシコ人として、そして自分が成し遂げてきたことを国や人々に捧げられた。とても誇りに思う。クロフォードは偉大なファイターだ。動きもすべてが優れている」

アルバレスはクロフォードという“ルービックキューブ”を解こうとしたが、その大きさとパワーを活かすことができなかった。体が思うように機能しなかったのだ。

「やるべきことはやっただろう？」とアルバレス。「あらゆる方法を試した。とてもハードにトレーニングした。彼にはすべての功績がある。全力を尽くしたが、そのスタイルを解けなかった……すべてが難しかった。彼はすべてを持っている」

アルバレスは、クロフォードに大きくてクリーンな一撃を当てることが最後までできなかったとも付け加えた。

困難を強いられたにもかかわらず、11ラウンドに入る時点で２人のジャッジは同点にしていたが、クロフォードがラストを華やかに締めくくり、判定で逆転を許さなかった。

「今夜は学び、進化するための機会だ」とアルバレス。「敗北から学ぶんだ」

Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライター。Xとインスタグラムで @ManoukAkopyan をフォローできる。