アルマンド・レセンドにとって、5月31日の夜はキャリアの転機となる可能性がある。もし、
カレブ・プラントを番狂わせで下すことができれば、それはすべてを変える試合となるだろう。
それこそが、決意に満ちたこのメキシコ人がプラントとの対戦オファーを受け入れた理由である。この一戦はAmazon Prime Videoで配信されるプレミア・ボクシング・チャンピオンズのメインイベントとして行われる。レセンドは、ミドル級の上限160ポンドから168ポンドのスーパーミドル級まで体重を上げる必要があったが、元IBF世界王者であり、これまでに敗れたのはスーパーミドル級の絶対王者
カネロ・アルバレスとWBCライトヘビー級王者
デビッド・ベナビデスだけという強豪との対戦機会を逃すことはできなかった。
一方の
プラントは、次にジャモール・チャーロとの対戦を視野に入れており、そのためレセンドに敗れることは、今年後半に予定されている大規模な対戦カードを台無しにしかねないことも理解している。ドラフトキングスによれば、プラント(23勝2敗14KO)はレセンド(15勝2敗11KO)に対して20対1のオッズで大本命とされており、同イベントのセミファイナルで行われるチャーロ(33勝無敗22KO)対トーマス・“コーンフレーク”・ラマンナ(39勝5敗1分18KO)では、チャーロが14対1の本命とされている。
プラントはかつて自分がレセンドと同じ立場だったことから、この試合に懸けるレセンドの危険性を熟知している。会場はラスベガス、マンダレイ・ベイ・リゾート&カジノ内のミケロブ・ウルトラ・アリーナ。
「彼はタフな選手だと思っている」とプラントは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「戦いに来ることは間違いないし、彼にとっては大きなチャンスであり、実績を得る機会だ。だからこそ、軽視できない相手だ。」
「いつも通り、トレーニングには一切手を抜いていない。スパーリングは激しくて厳しかったし、練習もきつかったが良い内容だった。5月31日にしっかりと見せ場を作る準備は整っている。」
ネバダ州ヘンダーソン在住の32歳プラントにとっては、2023年3月にT-Mobileアリーナでデビッド・ベナビデスに判定負けを喫して以来、今回が2戦目となる。
テネシー州アシュランドシティ出身のプラントは、昨年9月14日にT-Mobileアリーナで行われた前戦で、トレバー・マカンビー(28勝1敗21KO)を第9ラウンドTKOで下したが、その際第4ラウンドにはダウンを喫していた。その後もコンディションを維持することに注力しており、次の試合がいつ決まるか分からない状況に備えて準備を続けていたという。
「ボクシング界で、もっと試合したくないと思っている選手なんて、たぶん一人もいないと思う」とプラントは語った。「だからこそ、自分にできることに集中している。座って文句を言ったり、愚痴をこぼしたり、不満を言って時間を無駄にすることもできるけど、そうじゃなくて、フィジカルセラピーに通って、マッサージセラピストやスポーツ心理士と連携して、栄養管理や水分補給を怠らず、早く寝るようにして、すべきことを全部やってきたんだ。」
「自分にできることをコントロールするんだ。どういう姿勢で練習に臨むか、どんな心構えでいるか。ジムで3歩進んでも、日常生活で5歩後退するような生き方をしていたら意味がない。だから、自分がコントロールできることに全力を尽くせば、他のことも自然とうまくいくはずだ。」
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
idecboxingで連絡可能。