カレブ・プラントとジャーマル・チャーロの間には、話し合いでは解決できない因縁がある。両者が真に理解し合うためには、まず拳を交える必要があるだろう。
その確執の詳細な背景はいまだに明かされていないが、2023年に2人は口論から衝突へと発展。最終的に、プラントがチャーロの顔を平手打ちするという騒動に発展した。
それ以来、プラントはリング上での決着を望んできた。チャーロも対戦に前向きではあるが、元スーパーミドル級王者のプラントほど積極的ではなかった。しかし今、あの舞台裏での一件から約2年が経ち、ついに両者は対戦まであと一歩のところまで来ている。
『ザ・リング』の報道によると、プラントとチャーロは5月31日に同じ興行で復帰する予定だ。プラントはメインイベントでホセ・アルマンド・レセンディスと対戦し、チャーロはトーマス・ラマナとのコーフィーチャーに登場する。その後、年内にはPBC主催のPPV興行での直接対決が計画されているという。
当初、カレブ・プラント(23勝2敗、14KO)は、チャーロとの試合前に互いに別の試合を挟むというプランにはあまり関心を示していなかった。しかし、チャーロが長期間リングから離れていたことを踏まえれば、それは理にかなっていると今では考えている。
「彼はしばらくリングを離れていた」と、プラントは自ら撮影した動画で語った。「試合勘を取り戻すために1戦挟みたいと言ってきたんだ。それは当然のことだし、俺もそれには敬意を払っている。」
実際、チャーロ(33勝0敗、22KO)は2021年以降、わずか2試合しか戦っていない。欠場の一部はケガによるものだったが、大半はプライベートな事情によるものだ。
とはいえ、皮肉にもプラント自身も決してアクティブな選手とは言えず、2022年以降は年に1試合のペースとなっている。それでも、彼の試合は毎回注目されており、存在感を保ち続けている。
今回チャーロに調整試合の機会を与えたのは、戦略的な判断でもある。もしプラントが望んでいた通り、即対戦となり、それで勝ったとしても、「チャーロはブランク明けだった」と評価を下げられるリスクがあったのだ。
「チャーロを倒したときに、試合に出ていなかったからとか何年ぶりの試合だったからなんて言われたくない」とプラントは続けた。「だから、やつにも1試合やらせて調子を整えさせる。そして、今年の後半にファンのために大きな試合をやろうじゃないか。」