理由を挙げればきりがないが、
ブルース・キャリントンが繰り返し耳にしてきた言葉の一つが「ハイリスク、ローリターン」であった。
フェザー級(126ポンド)の他王者たちにとって、キャリントンと戦う合理性は見いだせなかったという。過去には、WBO王者
ラファエル・エスピノサや、IBF王者アンジェロ・レオから、「まずは何かしらのベルトを獲得する必要がある」と告げられてきた。
しかし、すべてが計画どおりに進み、1月31日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われる『
The Ring 6』の興行でカルロス・カストロを下せば、WBC王座を腰に巻くことになる。勝利すれば、これまで周囲が目を背けてきた日々は終わると、キャリントンは信じている。
「すぐに王座統一をしたい」とキャリントンは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「義務防衛を先にやらなければならないなら、それでも構わない。だが、この階級を統一したい。いったんこのベルトを手にすれば、誰も自分を拒むことはできなくなる」
(16勝無敗9KO)のキャリントンが世界王者への扉を大きく開いたのは、ここ数週間の出来事である。2月1日、スティーブン・フルトンがブランドン・フィゲロアを下し、WBC王座を獲得した。キャリントンはフルトンに対戦を呼びかけたが、フルトンは階級を上げる決断を下した。
12月6日、オシャキー・フォスターとの130ポンド初戦で計量に失敗した
フルトン(23勝2敗、8KO)は、大差の判定負けを喫した。その後、WBCフェザー級王座を返上する道を選んでいる。
キャリントンはその機会を得る以前から、4大主要団体すべてで高い評価を受けていた。7月26日、マテウス・ヘイタに勝利してWBC暫定王座を獲得したことで、タイトル挑戦への渇望は一部満たされる形となった。
リング上では忍耐力を武器とするキャリントンだが、リング外でも忍耐を学び、それに頼らざるを得なかった。すべての状況が整った今、ブルックリン出身のこのファイターは笑みを隠せない。
「ずっと待ってきたんだ」とキャリントンは続ける。「苛立つこともあったが、自分の時が来ると分かっていた。今は、リングに上がって自分のものをつかみ取るだけだ」