無敗のWBOフェザー級王者ラファエル・エスピノサは、将来的に126ポンドの王座統一戦で対戦する可能性を見据え、キャリントンを視察するためにマディソン・スクエア・ガーデンのシアターに姿を現した。身長6フィート1インチのメキシコ人王者がリングサイドにいることをしっかり把握していたキャリントンは、土曜夜の試合後インタビューでESPNのベルナルド・オスナを通じて、ラファエル・エスピノサ(27勝0敗、23KO)に公開で挑戦状を叩きつけた。
しかし、新たにWBCフェザー級暫定王者となったキャリントンは、他のフェザー級3王者についても同様に懐疑的な見方を示している。
キャリントン(16勝0敗、9KO)は、
マディソン・スクエア・ガーデンのシアターで行われたナミビアのマテウス・ヘイタ(14勝1敗、9KO)との試合でユナニマス・デシジョン勝利を収めた後、
『ザ・リング・マガジン』のインタビューに応じ、IBF王者
アンジェロ・レオ(26勝1敗、12KO)、WBA王者
ニック・ボール(22勝0敗1分、13KO)、WBC王者スティーブン・フルトン(23勝1敗、8KO)の“統一への意欲”についても疑問を投げかけた。
「多くの選手たちは、この階級を統一しようとしていない気がする」とキャリントンは語った。「まるで最初からやる気がないみたいだ。俺はリングに上がって、この階級をぶっ壊してやるつもりだよ。俺が本格的に世界タイトルを手にするような立場になったら、その時点で狙うのは統一戦だ。4団体時代で初のフェザー級4団体統一王者になるって、さっきも言っただろ。俺は歴史を作りたいんだ。そのための第一歩が、自分の名前をボクシング史に刻むことなんだよ」
ニューヨーク州ブルックリン出身のキャリントンは、特にイングランドのボールに対して強い批判を示している。
ボールは、8月16日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで
DAZNによって配信される試合で、オーストラリアのサム・グッドマンと対戦し、タイトルの防衛に臨む予定である。グッドマン(20勝無敗、8KO)は、スーパーバンタム級の122ポンドからフェザー級の126ポンドに階級を上げてボールに挑むことになる。
ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のフルトンは、WBC世界スーパーフェザー級王者
オーシャキー・フォスター(23勝3敗、12KO)への挑戦に向けて、4ポンド階級を上げる見込みであるが、両者の試合はまだ正式にスケジュールされていない。勝っても負けても引き分けでも、フォスター戦の後にはフルトンがスーパーフェザー級にとどまるのか、それともフェザー級に戻ってキャリントンとのWBC王座防衛戦に臨むのかを即座に決める必要がある。
フルトンが130ポンド級にとどまることになれば、キャリントンは暫定王者から正規王者へと昇格することになる。
エスピノサもレオも次戦の予定は決まっておらず、キャリントンはフルトンやボールとの対戦が実現しない場合、どちらかの王者との対戦を次戦に望んでいる。
「自分は“フォー・キングス時代”のファイターたちのように、ただ強い相手と戦いたいというメンタリティを持っている」とキャリントンは語った。 「シュガー・レイ・レナード、ハグラー、ハーンズ、デュラン――俺はあの時代のファイターたちみたいな存在だ。今のこの階級の王者たちは、なぜその精神を引き継ごうとしないのか理解できない。あいつらが“この相手と戦いたい”“あの相手とやりたい”って言ってるのを全然聞かない。みんな静かすぎるんだよ。ビジネスの判断が多すぎる。それが必要な場面もあるってのは分かってる。誤解しないでくれよ。でもさ、いつになったら本当に試合を実現させるんだ?なあ、そろそろ動こうぜ」
「フェザー級がここまで盛り上がってるのは久しぶりだ。今やそれぞれの団体に実力者が揃ってる。だったら、今こそやるべきだろ?今こそ、みんなを一つの土俵に引き込んで戦わせる時だ。でも、たぶんそういう流れをつくるには、俺みたいな存在が必要なんだろう。俺がそこに飛び込んで、全部かき乱してやるよ。それが俺の役目なんだ」
キース・アイデックは『ザ・リング・マガジン』の上級ライター兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。