ブライアン・ノーマン・シニアは、WBOウェルター級王者である息子の今後の試合を分析する際、対戦相手を現実的な目で見ている。
デヴィン・ヘイニーを分析した結果、ブライアン・ノーマン・ジュニアの父兼トレーナーは、11月22日にサウジアラビア・リヤドで行われる147ポンド12回戦のタイトルマッチで、元ライト級4団体統一王者には息子を押し返すだけの火力がないと判断した。
ヘイニー(32勝無敗、15KO、1無効試合)は、「The Ring IV: Night of the Champions」大会のセミファイナルで
ノーマン(28勝無敗、22KO、1無効試合)に挑み、ウェルター級リミットでのデビュー戦に臨む。
「俺は両方の視点から見る」とノーマン・シニアは
「ザ・リング・マガジン」に語った。「ブライアン・ノーマンの試合はいつもチェックしている。ブライアン・ノーマンをどう倒すかを考えるのが俺の仕事だ。彼が何をして、何をしないのかを見る。正直に言うが、パワーパンチャーなら勝つ可能性はずっと高い。だが“非パワーパンチャー”のヘイニーには、ブライアン・ノーマン・ジュニアを倒すために十分なものがない。彼には何一つ、それを可能にする要素がない。」
「だから俺はこう考えている。『なるほど、どこでプランを組み立てられるかは分かる。あちこちに隙が見えるし、こういうこともできる』と。だが、一発でも打てば、その瞬間に返ってくる“すべての火力”に対処しなきゃならなくなるんだ。」
ヘイニーはザ・リング・マガジンに対し、もはや下の階級に合わせて体を削る必要がなくなることで、“本来のウェルター級”としてより強いパンチ力を発揮できると語っている。オークランド出身のヘイニーは、直近の試合──5月2日にニューヨーク・タイムズスクエアで行われたRingの主催の屋外興行での
ホセ・ラミレス(29勝3敗、18KO)との12回戦判定勝ち(3-0)──で、キャリア最高の143ポンドで計量を終えている。
オークランド出身のヘイニーは、2019年11月以降、9試合連続で12ラウンドを戦い切っている。また2024年4月の
ライアン・ガルシア戦では、12回の判定負け(2-0-1)を喫したものの、その試合中に3度のダウンを耐え抜いた。ただしガルシアが禁止薬物オスタリンの陽性反応を示したため、結果はノーコンテストに変更されている。
26歳のヘイニーは、2019年9月のWBCライト級暫定王座戦でロシアのザウル・アブドゥラエフを4回でストップして以来、KOを記録していない。
一方で、ノーマンのパワーは疑いようがない。
ジョージア州コニャーズ出身の24歳ノーマンは、ウェルター級のタイトル戦3試合すべてをKOまたはTKOで制している。ノーマンは、6月19日に東京・大田区総合体育館で行われた一戦で、日本の佐々木尽(19勝2敗1分、17KO)を初回に2度倒し、
5回には左フックで失神させてノックアウトした。
ドラフトキングスによれば、ノーマン(-135)はヘイニー(+110)に対してわずかに優位と見られている。二人の試合は、フェニックス出身のデビッド・ベナビデス(30勝無敗、24KO)が、英国のアンソニー・ヤード(27勝3敗、24KO)を迎えてWBCライトヘビー級王座を12回戦で防衛するメインイベントの前に行われる。この大会は米国(59.99ドル)と英国(24.99ポンド)で
DAZNペイ・パー・ビューにより放送される。
Keith Idecは「ザ・リング・マガジン」のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。