ブライアン・ノーマン・ジュニアは、WBO世界ウェルター級王座の初防衛戦で経験した試合よりも、東京での今週木曜日の試合の方がはるかに困難なものになると見ている。
デリック・クエバスと佐々木尽の戦績は類似しており、両者ともノーマンの147ポンドの王座に挑戦する契約を交わした時点で、1敗1分の戦績であった。クエバスはパンチ力があるが、ノーマンは佐々木(19勝1敗1分、17KO)を、より完成された精神力の強いファイターであると評価しており、クエバス(27勝2敗1分、19KO)を
3月29日にラスベガスのフォンテーヌブローで第3ラウンド終盤にストップした相手よりも手強いと語る。
「彼はよりバランスの取れた選手で、激しい闘志を持っている」とノーマンは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「俺はジャブ一発でクエバスを諦めさせた。彼がどれほど勝利を欲していたのか、正直分からない。でも、佐々木は絶対に諦めるような男じゃないと確信している」
プエルトリコ出身のクエバスは、ノーマン(27勝0敗、21KO、1無効試合)との3ラウンドすべてで的確なパンチをヒットさせていた。ノーマンはその攻撃を耐え抜いたが、第3ラウンド残り10秒で放たれた左フックにクエバスは崩れた。
24歳のノーマンは、残り5秒で放った強烈なジャブによりクエバスをダウンさせた。レフェリーのトーマス・テイラーが10カウントを数える前にクエバスは立ち上がったが、テイラーの指示に従う様子は、継続を望んでいないように見えた。
この短期決着のおかげで、ジョージア州コンヤーズ出身のノーマンは、ESPN+が配信する大田区総合体育館でのメインイベントに、短期間の調整で臨むことが可能になった。
日本の
佐々木は、今年1月24日に東京・有明アリーナで行われた調整試合で、同胞の坂井祥紀(29勝15敗3分、15KO)を判定で下し、12ラウンドを戦い抜いた。WBO世界ウェルター級ランキング2位の佐々木は、2022年7月に地元・八王子のエスフォルタアリーナで行われた関根幸太朗(当時3勝0敗)との6回戦で引き分けて以降、7連勝を記録している。
「彼はとてもタフで荒々しいファイターだ」と、ノーマンは佐々木について語る。「19勝1敗で17KO。その戦績が全てを物語っている。しかも今回は彼にとってのタイトル挑戦の大チャンスでもある。だから今まで見てきた彼の姿よりも、何倍も強くなっていることは間違いない。俺もきっちり準備しているよ。しっかりトレーニングしている」
23歳の佐々木が唯一敗れた相手は、無敗の日本人スーパーライト級コンテンダー、平岡アンディ(24勝0敗、19KO)である。2021年10月、東京・後楽園ホールで予定されていた12回戦で、佐々木は11ラウンドTKO負けを喫した。
当時、佐々木はすでにスーパーライト級(140ポンド)の限界を超えていたように見えた。平岡との地域タイトルマッチでは規定体重より4ポンドオーバーでリングに上がっており、平岡は『The Ring』誌のスーパーライト級ランキング10位に位置づけられている。
その後、佐々木はウェルター級(147ポンド)に階級を上げて試合を行ったが、再びスーパーライト級に近づこうとした際に、前述の関根戦で引き分けを記録した。
以降はウェルター級に定着し、ノーマンからもその実力を認められている。
「デリック・クエバス戦よりもずっと厳しい戦いになると思っている」とノーマンは述べた。「佐々木尽はチャンピオンになれる素材だ。いつかは王者になるだろう。でも、それは今じゃない」
ドラフトキングスでは、『The Ring』誌ウェルター級ランキング1位のノーマンが、同ランキング6位の佐々木に対し5対1のオッズで有利とされている。
ノーマン対佐々木戦のアンダーカードは、アメリカ東部時間木曜日午前4時(イギリス時間午前9時)から配信開始予定で、メインイベントはアメリカ東部時間午前7時15分(イギリス時間午後12時15分)頃に開始される見込みである。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
idecboxingで連絡可能。