ブライアン “ボマック” マクインタイアの教え子で、キャリアを決定づける可能性のある大一番を9月13日に迎えるのは
テレンス・クロフォードだけではない。
レスター・マルティネスは、ラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われるクリスチャン・ムビリ戦でキャリア最大の試練に臨む。この試合は
サウル “カネロ” アルバレス対クロフォードのNetflix興行アンダーカードとして組まれている。168ポンド戦線で存在感を示したい強打者同士の激突に向け、マクインタイアはマルティネス対ムビリが期待通りの激戦となり、愛弟子が終盤で突き放すと見ている。
「これは壮絶な戦いになるよ」とマクインタイアは『
ザ・リング』に語った。「レスターはラウンドを重ねるごとに強くなる。後半戦こそムビリがガス欠を起こす場所だ。序盤はものすごく速い立ち上がりを見せるだろうが、そのスピードを36分間持続できるのか?」
マルティネス(19勝0敗、16KO)は、3月22日に
当時無敗だったジョーション・ジェームズ(9勝1敗2分、5KO)を4回ノックアウトしたばかり。29歳のグアテマラ人コンテンダーは、キャリアの中で4ラウンド以降を戦ったのはわずか4度しかなく、直近7戦のうち5試合をKOかTKOで終わらせている。
WBA3位、WBC7位、WBO15位にランクされるマルティネスは、7月12日にピエール・ユベール・ディボンブ(22勝2敗1分、12KO)と対戦予定だったが、片頭痛のため欠場となった。
一方のムビリ(29勝0敗、24KO)は長年スーパーミドル級の有力候補として評価されており、キャリアの大半をカナダ・ケベック州モントリオールを拠点に戦ってきた。直近の試合では、肉体的に強靭なプレッシャーファイターぶりを発揮し、ベテランのマチェイ・スレツキ(33勝4敗、13KO)を初回TKOで下してWBC暫定スーパーミドル級王座を獲得。その前戦では、2024年8月にセルゲイ・デレビャンチェンコ(16勝6敗、11KO)に大差の判定勝ちを収めた。デレビャンチェンコは2018年から2020年にかけてミドル級世界王座戦に3度挑んだ経験を持つ。
マルティネスとムビリにとって、カネロ対クロフォードのアンダーカードは、スーパーミドル級のトップ戦線で存在を主張する絶好の舞台であり、両者のスタイルは試合を奪うだけのインパクトを生み出しかねない。これまで大きな注目を浴びてこなかったマルティネスだが、マクインタイアは今回がキャリア最大の試合に向けて最高の位置にいると信じている。
「レスターは本物だ」とマクインタイアは断言する。「ラウンドを重ねるごとに強さを増すんだ」
さらにこう続けた。
「俺たちはアンダードッグだ。それでいい。俺はその状況が大好きだ。ファイターにとってはむしろプラスなんだ」