少し耳を澄ませてみてほしい。聞こえてくるだろう?世界中のどこにいても、ビッグファイトを求めるロペスのかすかな叫び声が聞こえてくるはずだ。
実力のある相手と戦うだけでは、ロペスの闘志には火がつかない。しかし、偉大な相手となれば話は別だ。その条件にぴったり当てはまるのが、統一ウェルター級王者ジャロン“ブーツ”エニスである。
試合を重ねるごとに、このフィラデルフィア出身のスターはますます危険な存在になっている。しかし、判定勝ちを重ねるにせよ、相手を病院送りにするにせよ、ロペスはその舞台に加わりたがっている。
だが、デビン・ヘイニーの父でありトレーナーでもあるビル・ヘイニーは、その姿勢に懐疑的だ。エニスに挑発的な言葉を投げかけるのは、彼の目には煙幕戦術にしか映らない。本当にロペスがしているのは、もっと危険な相手から逃げようとしていることだという。
「ブーツを探してるふりをしてるだけだ。いい加減にしろよ」と、ビル・ヘイニーはTha Boxing Voiceに語った。「なぜブーツを探してるのかって?それはデビン・ヘイニーから逃げてるからだ。」
ロペスが求めるような危険なスタイルではないかもしれないが、ヘイニーは巧みなフットワークと完璧なタイミングを持つ技巧派ボクサーだ。皮肉なことに、両者は5月2日にニューヨークのタイムズスクエアで行われた同じ興行で最後に姿を見せている。ロペスは
アーノルド・バルボサに難なく判定勝ちし、ヘイニー(32勝0敗15KO)もホセ・ラミレスに快勝した。
長年にわたり両者の対戦は噂されてきたが、いまだに実現には至っていない。しかしビルは、その話を風化させるつもりはない。ロペス(22勝1敗13KO)が本当に最大級のビッグファイト、そして最も高額なファイトを望むのであれば、エニスの名前を叫ぶのではなく、ヘイニーの扉を叩くべきだという。
「テオフィモ・ロペスにとって最大の相手はデビン・ヘイニーだ。」