IBFジュニアミドル級王者
バフラム・ムルタザリエフは、本来なら
テレンス・クロフォードと戦いたかった。もし
カネロ・アルバレス戦のチャンスがなければ、クロフォード(WBA王者)は自分との統一戦に臨んでいたはずだと彼は考える。
「本当に五分五分の試合だと思う」とムルタザリエフは『ザ・リング』に語った。「クロフォードは、危ない一撃をもらわなければ判定でカネロに勝てる。だがもしカネロが序盤で捕まえたら話は別だ。カネロは強烈なパワーを持っていて、それは自分の階級だけじゃなく、戦ってきたすべての階級で証明してきたことだ。」
ムルタザリエフ(23勝無敗17KO)は、階級を上げ下げしながら戦うことをよく知っている。キャリアを168ポンドで始め、160ポンドでも戦った後、最終的に154ポンドに落ち着いた。そんな中で、ロシア・グロズヌイ出身の32歳は、セルゲイ・コバレフやオレクサンドル・グヴォジクといったライトヘビー級のトップ選手たちともスパーリングを重ねてきた。
「自分のほうが速くて動けたから、大きい相手とやるときは有利に感じたけど、それでもパワーは確実に伝わる」とムルタザリエフは語る。
「階級があるのには理由がある。脳はとても繊細で、相手が数ポンド重いだけでも、その分脳が受けるダメージは増える。自分はその感覚をよく知っているんだ。」
残念ながら、ムルタザリエフは「試合ができない感覚」についてもよく知っている。
ムルタザリエフは、昨年10月にティム・チューを4度倒して3ラウンドTKOで粉砕して以来、なかなか対戦相手を見つけられずにいる。
本来なら指名挑戦者エリクソン・ルビンと対戦する予定で、8月には入札も行われたが、
ルビンは代わりにバージル・オルティス・ジュニア戦を選択。結果、ムルタザリエフは新たにIBFから指令されたジョシュ・ケリー戦へ向かうことになった。
Manouk Akopyan は『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramでは @ManoukAkopyan をフォローできる。