フロリダ州オーランド発――WBAバンタム級の王座を巡るイス取りゲームの行方次第では、
アントニオ・バルガスが近い将来レジェンドと拳を交える可能性がある。
バルガスは現在WBAバンタム級王座を保持しており、4階級制覇王者
ノニト・ドネアは6月14日にアルゼンチンでアンドレス・カンポスに対して技術的判定勝ちを収め、暫定王座を獲得した。論理的に考えれば、バルガスとドネアの対戦が次に組まれるのが自然であり、もしWBAがその道を選ぶなら、現王者はその挑戦を十分に受けて立つ構えだ。
「彼は間違いなく殿堂入りの選手だ」とバルガスは『
ザ・リング』誌に語った。
「大きな名声と豊富な経験を持ち、特に軽量級でスポーツに多大な貢献をしてきた。プロモーターが試合を組んでくれるなら、喜んで戦うよ。彼は素晴らしいファイターだし、実現を楽しみにしている。将来的に必ず対戦することになるだろう。」
バルガス(19勝1敗1分、11KO)は3連勝を挙げ、ウィンストン・ゲレロを10回TKOで下してWBA暫定王座を獲得。その後、正規王者に昇格し、6月30日に日本で行われた初防衛戦では
比嘉大吾と対戦し、判定は三者一致の引き分けに終わった。
WBAの王座状況は混沌としている。清水聖也(12勝0敗3分、8KO)は世界王者に就いたものの、2月24日に比嘉大吾と三者一致の引き分けを演じた後、バルガスとの対戦を期限内に果たせなかったため「休養王者」とされた。だが現在は体調も万全で、本来リング上で失ったわけではない王座を取り戻す正当な権利を主張できる立場にある。
ボクスラブ・プロモーションズから初の世界王者となったバルガスは、復帰戦を12月か2026年1月に予定していると語った。
「まだ対戦相手は決まっていないけど、プロモーターが決める相手なら誰とでも戦うよ」とバルガスは話す。「あとは日程と相手が決まるのを待つだけだ。」