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アダム・アジムは、溜まりに溜まったフラストレーションをカート・スコビーにぶつけたがっている
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Declan Taylor
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アダム・アジムは、溜まりに溜まったフラストレーションをカート・スコビーにぶつけたがっている
ロンドン、イングランド――アダム・アジムが目を開けた瞬間、何かがおかしいと感じた。

イリオット・チャベスとの試合まで残り数時間というのに、いつもなら感じる試合当日の朝の緊張感や高揚感が、ホテルの中にはなかった。

「普段なら誰かが起こしに来たり、ドアをノックして『準備は大丈夫?』って確認しに来るんだ」とアジムは『ザ・リング』誌に語る。「いつもチームの人たちが周りにいて、部屋からもその声が聞こえるんだよ」。

「でもあの朝は目を覚ましても誰もいなかった。父さんも、チームの誰もね」。

「変だなと思ったけど、いつも通り試合に向けてスイッチを入れようとした。ボクシングの動画を流して、シャドーボクシングを始めたんだ。するとドアをノックする音がした」。

「ドアを開けると、シェーン(・マクギガン)が立っていて、少し動揺して怒っているように見えた。何が起きたのか聞いたら、彼はただ『試合は中止だ』って言ったんだ」。


30歳のメキシコ人チャベスは減量中にサウナに入っているところを写真に撮られ、英国ボクシング管理委員会(BBBofC)の規定により、その結果アジムとの試合を行うことが許されなかった。試合当日だったため、急きょ代役を見つけることも不可能だった。




その出来事が意味するのは、早熟なスーパーライト級のアダム・アジム(13勝0敗、10KO)、まだ23歳の彼が、2月1日以来一度もリングに上がっていないということだ。つまり、世界タイトル戦線へ急速に駆け上がっていた男にとって、2025年は不安になるほど活動の少ない年になりつつあったということだ。しかも、このブランクは彼のキャリア最高の勝利――元世界王者セルゲイ・リピネッツを9回でストップした試合――の直後に訪れたのだから、余計に受け入れがたかった。

「ウェンブリー・アリーナでのあの試合は、たぶん自分の人生で最高のパフォーマンスだったと思う」とアジムは語る。

「僕の前に彼(リピネッツ)を止めたのはジャロン・エニスだけだった。だから自分の試合内容はそれに匹敵するものだったし、世界の舞台に立つ資格があると証明できたと思う。」

「もちろん、その勢いのまま6月に次の試合へつなげたかったけど、直前に試合中止の知らせを聞いたときは本当に苛立ったよ。」

「全体的に見ても、この時期はかなりフラストレーションが溜まる期間だった。特に6月のあの件はね。朝起きて“さあ行くぞ”って準備万端だったのに、ドアをノックされて“試合は中止だ”って言われるなんて想像してみてよ。」

「でも、すべてのことには理由があるし、今はむしろ以前よりいい状況にいると思う。だって次はビッグイベントで戦うことになるからね。」


あの“幻の試合”から5か月が経ち、アダム・アジムはカリフォルニア生まれのカート・スコビー(18勝1敗、16KO)と対戦することになった。舞台は11月15日、トッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われるクリス・ユーバンク・ジュニア対コナー・ベンの再戦のアンダーカードで、試合の模様はDAZNで生中継される。






「正直、誰と戦うかはあまり気にしない」とアジムは言う。「結果は同じだと思う。」

「自分が望むのは、こういう素晴らしい選手がそろったビッグカードで、自分の力を見せるチャンスだ。相手が誰であれ、目標は変わらない。」

「常にステップアップして、重要な場面で結果を出してきた。順調に成長できていると感じているし、2026年のどこかで世界王者になりたい。次の相手を軽視しているわけじゃないけど、それが最終的な目標だ。」

アジムは現在『ザ・リング』誌のスーパーライト級ランキングで10位に位置しており、主要4団体のうち2団体でもトップ10入りを果たしている。スコビーに勝てば、さらにランキングを上げると同時に、来年2月のビッグファイトへの道が開けるだろう。

長年彼をプロモートしてきたボクサー社は、その2月にBBCで放送されるイベントを企画しており、アジムをメインに据えたい考えだ。ラマダン(2026年2月17日~3月18日)前に地上波で大勝すれば、彼の知名度は一気に跳ね上がる可能性がある。

「それがまさにプランだ」とアジムは続ける。「この試合でいい勝ち方をすれば、断食期間に入る前にもう一戦ビッグファイトをやれるかもしれない。」

「その試合はBBCで放送される可能性もある。地上波での試合は自分にとって大きなチャンスだし、BBCの視聴者を掴めればクロスオーバースターになれると思う。」

「だから次の2試合は本当に重要なんだ。まずはスパーズの大舞台で全注目を浴びる試合、そしてすぐにBBCのビッグイベントへ――その流れを作りたい。」


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