アブドラ・メイソンは、常に“将来の世界王者は確実”と見られてきた存在になる。
しかし、その達成は予想よりずっと早く訪れる。
土曜夜、サウジアラビアで行われた「The Ring IV: Night of the Champions」の中で、メイソンは激闘の末に
サム・ノークスを
振り切って、WBOライト級王者として戴冠する。この肩書きを手にして、プロ転向からわずか4年のメイソン(20勝0敗、17KO)は、21歳でボクシング界の“最年少の現役男子チャンピオン”になる。
「ボクシング界で最年少かつ最新の世界王者になって、すごくワクワクする。今は全部をしっかり受け止める」とメイソンは試合後に言う。「仕事をやり切る。相手のペースで戦う形になった気がする。相手は本当に堅かった。コーナーの指示に集中していたら、もっと簡単になったはずだ。ジャブを突きながら少し動き出す。
それでも相手の戦い方に付き合って、12ラウンド全部になる。想像よりタフだったとは言わない。相手のペースで戦った、それがああいう展開になった理由だ。」
メイソンは、今回の舞台に完全にふさわしい存在であることを証明して、キャリアで初めて6ラウンド以降を戦い抜いて、これまでで最もタフな相手を乗り越える。
オハイオ州クリーブランド出身のメイソンは、ノークスを力でねじ伏せて、パンチ数でも214対152と圧倒して、115-113が2者、117-111で勝利する。
「相手は本当に堅かった。何を当てても、彼はまだそこにいて、次を狙ってくる。12ラウンド全部で集中を切らさないようにしないといけなかった」とメイソンは言う。「(パワーや手応えに)驚きはない。彼は間違いなく耐久力があった。耐久力があって、何か仕掛けてくるのは分かっていた。
ここには、やるべきことを分かった上で来る。相手が戦いに来るなら、自分も戦いに行く……これが相手の土俵で戦う一番キツい形だと思う。」
キーション・デイビスが7月、エドウィン・デ・ロス・サントス戦に向けて計量オーバーしてタイトルを失ったことで、実現しなかった一戦の結果、空位となった135ポンド王座をメイソンが争うことが認められる。
メイソンは一気に“将来有望株”から“無視できない主導権プレーヤー”に変わる。ライト級の他の王者には、
シャクール・スティーブンソン(WBC/リング誌1位)、
ジャーボンテ・デービス(WBA/リング誌2位)、
レイモンド・ムラタラ(IBF/リング誌3位)が並ぶ。
リング誌のタイトルは空位のままになる。
「次に誰と戦うかはボクシングが決める。ここに来て仕事を果たす。いったん考え直して、またすぐ戻る」とメイソンは言う。「誰が来ても準備するつもりだ……次に何が来るのかワクワクしている。俺たちはここにいる。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。 X (旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。