中国のヘビー級ボクサー、
ジーレイ・チャンがイギリスのベテラン、
デレク・チゾラとの対戦を呼びかけた。
「ある相手のことを考えているんだ」とチャン(27勝3敗1分、22KO)はインスタグラムの動画で語り、その後には過去にリングサイドでチゾラと話している映像が流れた。
ジョージ・マイケルのバラード曲「ケアレス・ウィスパー」をBGMに、チャンはカメラを見つめながらチゾラ(36勝13敗、23KO)に直接語りかけた。
「お前と戦いたい」とチャンは言った。「お前をぶっ倒したい。もしかしたら、お前も俺と殴り合いたいと思ってるかもしれないな。」
チゾラは12月13日、マンチェスターのCo-Opライブ・アリーナで通算50戦目、そして引退試合となる可能性が高い一戦を行うとみられている。この興行では無敗の
モーゼス・イタウマ(13勝0敗、11KO)がメインを務める予定だが、現時点ではチゾラもイタウマも対戦相手は未定だ。
41歳のチゾラは、今年2月にオットー・ワリンとの12回戦で圧勝し、全盛期を彷彿とさせるパフォーマンスを披露した。しかし、約19年に及ぶキャリアの最後に世界タイトル挑戦を実現させるという望みは、ほぼ絶たれた。
IBFヘビー級ランキングの1位は空位となっているが、チゾラが2位につけている一方で、IBFは元王者
ダニエル・デュボア(22勝3敗、21KO)とキューバの
フランク・サンチェス(25勝1敗、18KO)が最終挑戦者決定戦を行うことを発表している。
一方、チャンの予定は空白だ。彼は今年2月、
アギット・カバイエルに6回TKO負けを喫して以来、リングに上がっていない。
昨年6月には元WBC王者デオンテイ・ワイルダーをストップしており、42歳となった今もなおヘビー級のトップレベルで戦い続けているチャンは、簡単に格を落とすような試合を望んではいない。
またチャンは英国とも縁が深い。2023年にはロンドンでジョー・ジョイスを2戦連続で撃破しており、チゾラの高い人気と世界ランキングを考えれば、この対戦はチャンにとっても魅力的なカードとなるだろう。