ゼルファ・バレットは正式に発表し、叔父でありトレーナーでもあった パット・バレット と決別し、2015年のザ・リングマガジン年間最優秀トレーナー に選ばれた ジョー・ギャラガー のもとへ移籍したことを明らかにした。彼は、マンチェスターの モス・サイドにあるチャンプス・キャンプ で新たなスタートを切る。
リバプール出身の元IBOフェザー級王者 ジェームズ “ジャッザ” ディケンズ に大差で敗れるという悔しい結果を喫してから2週間後、ゼルファ・バレット(31勝3敗、17KO) は、マンチェスター内での移籍を決断した。
バレットは自身のInstagramプロフィールに以下のメッセージを投稿した。
「新たな章の始まり…」
「@gallaghersboxinggym でトレーニングをすることになったことを嬉しく思います @champscamp にて。しかし、これまでのボクシングキャリアを通じて、すべてを教えてくれた叔父でありトレーナーであった @blackflashpromotions に心から感謝しています。 これからは、トレーナーではなく“叔父”としての関係を築けるようになります。新たなスタートだ。LET'S GOOOOO!!!」
バレットの投稿が示すように、この決断は 31歳の彼にとって容易なものではなかっただろう。元 欧州ジュニアウェルター級王者である パット・バレットは、リング外でもバレットの人生に大きな影響を与えており、プロキャリアの 最初からずっとセコンドについていた存在 だった。
アマチュア時代のバレットは、叔父パットが活躍した名門コリハースト&モストン(Collyhurst and Moston)を代表して戦っていた。そしてプロ転向を決意した際、パットはブラック・フラッシュ・プロモーションズ(Black Flash Promotions)を立ち上げ、甥であるバレットをはじめとする選手たちに経験とチャンスを提供することを目的として活動を開始した。
バレットは 2014年に開催された ブラック・フラッシュ・プロモーションズの第一回興行 でプロデビューを果たし、以降パットとともに多くの成功を収めてきた。
二人は 130ポンド級でイングランド王座、コモンウェルス王座、欧州王座 を獲得し、2022年には シャフカト・ラヒモフのIBF世界タイトル に短期通知で挑戦。健闘したものの、惜しくも王座獲得はならなかった。
昨年4月、バレットはジョーダン・ギルを10ラウンドTKOで下し、世界タイトル挑戦者決定戦と目された試合で勝利を収めた。しかし、その勢いを活かすことができず、10か月間リングから遠ざかることとなった。そして復帰戦でジェームズ “ジャッザ” ディケンズに敗北。
この敗戦は、バレットの2度目の世界タイトル挑戦への希望に大きな打撃を与えた。そこで彼は、世界王座への再挑戦に向けて、困難な決断を下し、パットとの別れを選んだ。
ギャラガーは最近、大腸と肝臓のステージ4の癌 を患っていることを公表し、多くのファンや関係者に衝撃を与えた。しかし、それでも彼は指導を続け、マーカス・モリソン や マコーレイ・マクガワン らの育成に力を注いでいる。
また、バレットの元ジム仲間であり、元WBAフェザー級世界王者 の スコット・クイッグ もジムに頻繁に姿を見せ、活気ある環境の一部となっている。
ギャラガーのチャンプス・キャンプ には、多くのトップ選手が所属している。
-WBC/IBF/IBOウェルター級王者ナターシャ・ジョナス
- イングランド・スーパーフェザー級王者ジョシュ・ホームズ
- 元2階級制覇王者ローレンス・オコリー
- 元世界クルーザー級タイトル挑戦者ジャック・マッシー
この実力派ファイターたちが集まる環境の中で、バレットは新たなチャレンジに挑むことになる。