ライトヘビー級コンテンダーの
ザック・パーカーは、3月にリング外でも“コンプリートする”準備をしている。
その月に、1人目の子どもがいるパーカーとパートナーのもとに、2人目となる男の子が誕生する予定だ。パーカーは、そのタイミングで世界タイトル挑戦も手に入れたいと望んでいる。
「出産予定日は3月7日だ」と、パーカーは息子について語る。「うちにはすでに小さな女の子がいる。だから彼が生まれたら“セット完成”だよ。2026年は自分たちにとってとんでもない年になるかもしれない。自分はこういう大きな試合に出て、家族を守るためにボクシングをしている。結局これは仕事だし、しっかり稼ぎたい。自分にとって巨大な一年になる可能性がある。でもまずは今回、ボアツィを倒さないといけない。その先に何が待っているかは、それからだ。」
31歳のパーカーは、ライトヘビー級での自身の歩みがケガの影響で途切れ途切れになっていることを認めている。自身の負傷に加え、ウィリー・ハッチンソンのような潜在的な対戦相手のケガもあり、それが彼を175ポンド級での大きな試合から遠ざけてきた。
彼のスーパーミドル級での最後の試合は2022年11月、ジョン・ライダー戦だった。その試合でパーカーは第4ラウンドに右手を骨折し、途中棄権を余儀なくされた。あの夜以降、彼は168ポンドの上限を超えて4試合をこなし、すべて勝利を収めている。
「正直に言えば、ライダー戦以降はちょっと浮き沈みがあったね」とパーカーは『ザ・リング』に語った。「あの試合で手をやってしまって、それが最初のケガだった。そのあと、ハッチンソンが数日前になって試合をキャンセルしたんだ。だからあまり試合数をこなせていなかった。前回のミカエル・ディアロ戦で10ラウンドを戦えたのは良かったけど、それも2月のことだ。それ以来ずっと待ち続けている。でもトップにいると、チャンスを待たなきゃいけないこともあるんだ。」
「ただ、トンネルの先に大きな報酬があるなら、その待ち時間なんて気にならない。思い切り噛みつけるような相手が必要だったけど、今回の相手はまさにそういう存在だ。マンチェスターでメインを務めるなんて最高だよ。多くのボクサーなら、DAZNで放送されるコープ・ライブのビッグカードでメインを張るチャンスがあったら飛びつくだろう。これはボクシング界でも“上位1%”の舞台だ。だから本当に楽しみにしているんだ。」
パーカーはライトヘビー級で『ザ・リング』誌のトップ10には入っていないが、一方でボアツィは5位にランクされている。しかしダービー出身のパーカーはWBOランキングで3位につけており、土曜夜に勝利すれば、リバプールの
カラム・スミス(WBO暫定王者)との対戦、もしくは正規王座への直接挑戦を手にする可能性が高い。
「カラム・スミスの次に位置するのは、おそらくボアツィと自分が1番と2番だと思う」とパーカーは語った。「ランキング上位にいなければ、チャンスをつかむことはできない。いつ何が起こるかわからないし、この階級にはビッグファイトが山ほどある。
ドミトリー・ビボルと
アルトゥール・ベテルビエフが再戦しそうだけど、そのあと階級の構図は大きく動くはずだ。英国人選手もたくさん上位にいるから、勝利を重ねて取り残されないことが大事なんだ。」
「もしビボルに指名防衛戦が課されれば、彼は戦うか、王座を空けるかの選択を迫られる。だから、来年はチャンスが多くなると思う。だからこそ、自分とボアツィのこの試合には大きな意味がある。ここで勝った者はビッグタイトル戦、もしくはカラム・スミスとの大一番に進む可能性が高い。勝者は2026年に巨大な年を迎えるだろうが、敗者はまたゼロからやり直さなければならないんだ。」