ウィリー・ハッチンソンは、ロンドンへの移住が精神的に厳しいものだったと打ち明けつつも、現在は同じクイーンズベリー所属のライトヘビー級ファイター、アンソニー・ヤードを“狩る”ための準備が整ってきていると語った。
“ハッチ・トレイン”は昨年9月、リヤド・シーズンのウェンブリー・スタジアム興行でジョシュア・ブアツィに2度のダウンを喫し、スプリット判定で敗れて脱線。26歳のハッチンソンにとっては痛恨の一戦となった。
今年2月にはザック・パーカーとの再起戦が予定されていたが、試合10日前に肩を負傷し、再び仕切り直しを余儀なくされた。
現在はロンドン東部のレイトンにあるシェーン・マクギガンの活気あふれるジムに拠点を移し、徒歩数分のホテルに滞在しながら練習に励んでいる。すでに2か月近くハードなトレーニングを積んでおり、フランク・ウォーレンからの試合日発表を今か今かと待っているという。復帰戦は「6月末から7月初旬」が見込まれている。
戦績18勝2敗(13KO)のサウスポーであるハッチンソンは、あまりにトレーニング漬けの日々を送っているため、まだ定住先を見つけられておらず、宿泊費の負担も大きく、現状打開の解決策を探しているところだという。
「今はホテル暮らしだけど、もっと落ち着いた場所を見つけなきゃと思ってる。正直に言うと、精神的には結構きついよ」と、スコットランド・カーステアズ出身のハッチンソンは語った。
「今のところは我慢してるけど、何とかしなきゃな。ジムからたった200ヤードしか離れてないから、必要最低限でいいんだ。ここでトレーニングして、数秒で戻れるからね。でも、この辺りは治安が悪くて、安全に感じるのはホテルとジムの中だけなんだ。じゃあ、他にどこに行けっていうんだ? しかも費用もバカにならない。」
「この3年間、ずっと一人でスペインにいて、それでおかしくなりかけたから、今の状況はそれよりはマシだよ。あっちはきれいなアパートだったけど、同じ日々の繰り返しにうんざりしてた。だから、キャリアのためには間違いなく今の選択が正解だった。でも今はハードなトレーニング中で、住む場所を探す気にもなれない。ただ、トレーニングして、食べて、寝て、それを繰り返すだけでいい。それしか興味がないんだ。」
「今は妻と一緒にいるから、少なくとも話し相手はいる。スペインでは完全に一人だったから、それに比べたら100倍はマシだよ。でも試合日が決まったら、試合の5~6週間前からはまた一人になる。そうやって集中モードに入るんだ。」
現在、ハッチンソンは『ザ・リング・マガジン』のライトヘビー級ランキングで9位。WBCでは8位、WBOでは10位にランクされている。世界タイトル挑戦まであと1勝と見られており、彼の視線は英国のライバルたちに向けられている。
「もちろん、ブアツィとの再戦は望んでるし、パーカーとの試合もまだ実現可能性がある。次戦になるかもしれないね」と語った。
「アンソニー・ヤードもだ。今後6か月以内に、俺が狙っている相手はまさに彼だよ。できるなら次戦ででもやりたいくらいだ。でも彼はすでにリンドン・アーサー戦が決まってる。でも、それでも俺は彼を“狩りに行く”つもりだ。今はロンドンにいて、彼の街にいるんだから、距離も近いし、どうなるか見てみようじゃないか。」
「12か月以内に俺は世界チャンピオンになると信じている。正しいことを続けて、ハードワークを怠らなければ、必ず実現するはずだ。次の試合は6月か7月になると思う。フランク(・ウォーレン)は信頼できるプロモーターで、必ずチャンスを与えてくれる。6月7日のファビオ・ワードリーのイプスウィッチ興行があるし、その後にもチャンスはたくさんあるだろう。あとはフランク、シェーン(・マクギガン)、そしてマネージャーのシェリー・フィンケルに任せておけばいい。俺がやるべきことは、ただ一つ――ハードワークを積み重ね続けることだけだ。」