『ザ・リング』が「侍の夜（Night of the Samurai）」と銘打った興行は、その迫力をいくらか失うことになった。

ウィリバルド・ガルシアが体調不良により、土曜日に予定されていた寺地拳四朗とのIBF王座防衛戦を欠場することが決まった。コミッションから試合出場の許可が下りなかったためである。ガルシアは、サウジアラビア・リヤドのモハメド・アブド・アリーナで、自身のIBF王座の初防衛戦に臨む予定であった。この興行は、DAZNで配信され、井上尚弥がアラン・ピカソを相手にスーパーバンタム級無敗統一王座の防衛戦を行うメインイベントとして注目を集めている。

ガルシアのマネージャーであるショーン・ギボンズは、『ザ・リング・マガジン』に対し、計量後の食事を取った後に体調を崩したと明かした。ガルシア（23勝6敗2分、13KO）は、このタイトル戦に向けて114ポンドで計量をクリアしていた。

「すべて順調でした」とギボンズは語った。「今朝、ウィリバルドは素晴らしい状態で計量をクリアし、その後のセカンドデー・セレモニーも問題なく終えました。何を口にしたのかは分かりませんが、胃の調子が良くなかったのです。そこで胃の検査を受けさせましたが、体調が万全とは言えませんでした。それだけのことです」

IBFにはリハイドレーション条項があり、試合当日の朝に、規定階級から10ポンド以上体重を増やすことを認めていない。ガルシアが出場不可と判断された時点では、両者はまだセカンドデー・ウェイイン（当日計量）を行っていなかった。

ガルシアは、5月23日に行われた再戦で、それまで無敗だったレネ・カリストを相手にスプリットデシジョン勝ちを収め、IBFスーパーフライ級王座を獲得している。両者は2024年、当時空位だったIBF王座をかけた初戦でスプリットドローに終わっていた。カリストの（24勝1敗1分、10KO）である。

寺地（25勝2敗、16KO）は、今回が115ポンド級での初戦となる予定であった。寺地は長年にわたり軽量級屈指の実力者として知られ、ライトフライ級とフライ級の2階級で世界王座を保持してきた。

33歳の寺地は、7月30日に行われた試合で、WBCフライ級王者リカルド・サンドバルにスプリットデシジョンで敗れている。土曜日に代替の対戦相手が用意されるかどうかは、現時点では不明である。