世界ボクシング評議会WBCのマウリシオ・スライマン会長は、新たに設立された「TKOボクシングリーグ」について、ボクシング界にとって前向きな発展だとする立場を明確にしている。
先週、トゥルキ・アル・シェイクとSelaが、WWEおよびUFCの親会社であるTKOと正式な契約を結び、新たなリーグ形式のプロモーション会社を設立することを発表した。詳細はほとんど明かされなかったものの、この発表はボクシング業界に衝撃を与えた。
新会社は、UFC会長兼CEOのダナ・ホワイトと、WWE会長兼TKO取締役のニック・カーンが運営を担う。ボクシング界では、この動きによって業界の構造が大きく変化するのではないかと懸念する声も上がったが、スライマン会長は冷静だ。
WBCとしては、TKOとの対立を煽ろうとする動きには一切乗らず、むしろ新たな企業の参入を歓迎している。
「この発表を受け、ボクシング業界のあらゆる関係者から無数の反応があった。新会社の具体的な運営方法については何も明かされていないにもかかわらず、憶測や噂、ゴシップがまるで津波のようにメディアやSNS上に溢れかえった」と、スライマン会長は「ザ・リング」に寄せた声明の中で語った。
「WBCの立場は明確でシンプルだ。我々は憶測に加わることも、新たな企業の参入を妨げることもしない。むしろ、ボクシングを発展させる動きには積極的に門戸を開き、全面的に支持する。この新会社は非常に重要な存在であり、必然的にボクサーたちに大きなチャンスと素晴らしい利益をもたらすはずだ。
我々は挑発には乗らず、否定的なシナリオを作り出そうとする一部の勢力にも反応しない。ボクシング業界の関係者同士を対立させようとする動きに巻き込まれることはない。
ボクシングは世界中で行われるスポーツであり、常に高い人気を誇る。すべてのボクサーは、小さなジムでのトレーニングを積み重ねながら成長し、徐々に大きな舞台へと進んでいく。小規模なプロモーションが若手選手にチャンスを与え、その後、さらに大きな舞台へとつながっていく。ボクシングには、すべての人に居場所があるのだ。」