WBCが主催し、リヤド・シーズンと提携して初開催となるWBCボクシング・グランプリが今週開幕を迎える。出場する128人のボクサーたちは、次ラウンド進出をかけて拳を交える。
第1フェーズは4月17日から20日にかけて開催され、フェザー級、スーパーライト級、ミドル級、ヘビー級の各階級に32人ずつ、計128人が出場する。
大会期間中は1日あたり16試合が行われ、すべて6ラウンド制、各ラウンド3分で実施される。全試合は世界中でDAZNを通じてライブ配信される予定だ。
128人の出場者は今週末までに64人に絞られ、8月・10月・12月に予定されている次ラウンドが行われ、グランドファイナルもその中で実施される見込みとなっている。
ただし、128人の出場者のうちイギリス出身はわずか4人。しかしその4人は皆、自らの存在を示すべく奮起しており、サウジアラビア・リヤドのブールバード・シティ・グローバル・シアターで勝利を収め、キャリアを飛躍させる足がかりにしたいと意気込んでいる。
ガリー・ポワー(11勝0敗 1KO)、22歳は、これまでのキャリアの大半をスーパーフェザー級で戦ってきたが、グランプリでは126ポンドでの出場となる。
ウルヴァーハンプトン出身のポワーは、昨年10月末に最後の試合を行い、ハンガー・イベント・ヴェニューにてジャーニーマンのエリエセル・ケサダに8ラウンド判定勝ちを収めた。また、ジョシュア・オカンポやホセ・マヌエル・ペレスにも勝利している。
「自分にとっては本当に大きなチャンス。イングランドを代表して戦うんだ」とポワーはBelow The Beltポッドキャストで語った。「失うものは何もない。すべての試合を世界チャンピオンのつもりで戦っている。時には金じゃない。重要なのはチャンピオンとしてのマインドセット。俺はすべてをつかむために努力し、挑戦する覚悟がある。」
ネイサン・フォレスト(9勝0敗 3KO)、26歳は、これまでのキャリアの大半をウェルター級で戦ってきたが、大会が開幕する木曜日には140ポンドでリヤドのリングに上がる予定だ。
無敗のフォレストは、2024年3月にカイ・リッチモンドとの試合で空位のノーザン・エリア・ライト級王座を獲得し、現在そのタイトルを保持している。これまでに3つのストップ勝ちを収めており、直近の試合では2月にドニー・マッキネスと対戦し、初回TKO勝ちを収めている。
「ずっと待っていたチャンスだし、世界のトッププロスペクトたちと渡り合う準備は万端だ」と、グランプリ出場決定に際してカウンティ・ダラム出身のフォレストは語った。
ショーン・アークライト(7勝0敗 0KO)、25歳はリヴァプール出身。昨年11月にフェルナンド・バレンシアと対戦し、判定勝ちを収めた。また、昨年6月にはVIPプロモーションズの興行に出場し、ジェイク・ブレイを判定で下している。
ここ数戦でミドル級のリミットを上回る体重で試合を行ってきたが、今回のトーナメントでは160ポンドで出場する。
アークライトはiFL TVにこう語った。「今回はミドル級で出場するよ。ノックアウト形式で、年間を通じて5試合が組まれている。素晴らしいチャンスだし、“なぜやらない?”って思ったね。飛び込むしかない。自分の名前を広める絶好の機会だ。」
「12月に応募して、選出されたというメールが届いたんだ。本当に運が良かったと思うよ。きっと応募者はかなりいたはずだからね。大きなイベントで名前を売れるチャンスだし、サウジで印象を残せば、そのまま現地に残る可能性だってある。」
ハムザ・アジーム(8勝0敗 1KO)、25歳はバーミンガム出身で、今回のグランプリにはミドル級で出場する。英国勢の中では唯一、過去4試合すべてをこの階級で戦ってきている。
日中は刑務所の護送官として勤務するアジームは、2月末の前戦でシェーン・スミスに判定勝ち。また、ベテランのジャーニーマン、デイル・アロースミスにも勝利している。
「グランプリに選出されたことを発表できて光栄だ」とアジームは選出後に語った。
「世界の舞台で自分を表現する大きなチャンスだ。努力と信念、そして献身があれば、必ず頂点に立てると信じている。」