先月、ジョセフ・パーカーはIBF世界ヘビー級王座を懸けた試合まであと72時間というところまで迫ったが、この絶好調のニュージーランド人ボクサーが2度目の世界王者となる機会は、もう少し先になりそうである。
パーカーとダニエル・デュボアはサウジアラビアのリヤドに到着し、メディア対応や関連行事などの一週間をほぼ終えようとしていた。しかし、ロンドン出身のデュボアが病気により土壇場でIBFタイトル戦から撤退することとなった。
失望を抱きながらも、パーカー(戦績36勝3敗、24KO)は見事に集中力を保ち、急遽代役として出場した危険な相手であるマーティン・バコレを、2ラウンド以内に強烈なオーバーハンド・ライト一発で沈めた。
12か月前、パーカーはかつて保持していたWBO王座の暫定王者決定戦で、「恐れられる男」ジレイ・チャンを下して勝利している。そして今月初め、WBOは統一王者であり『The Ring』誌のチャンピオンでもあるオレクサンドル・ウシクに対し、義務挑戦者との交渉開始を命じた。
『The Ring』誌でランキング3位に位置するパーカーとしては、この勢いを止めることなく、即座にタイトル戦へと進みたいところである。しかし、クイーンズベリー・プロモーションズのフランク・ウォーレンは『トークスポーツ』で、今後数か月における理想的なシナリオを語った。
ボクシング殿堂入りを果たしているプロモーターであるウォーレンは、パーカーがウシク戦に値し、その試合を望んでいることを認めた上で、33歳の彼がもう少しだけ待てば、4団体統一王座への挑戦という形でその忍耐が報われるだろうと明言した。
「ダニエル・デュボアはIBF王者だ。彼は今、波に乗っている。彼はウシクとも戦い、その試合では多くの議論を呼んだ。だから、このリマッチは自然な流れであり、今回は4本のベルトすべてが懸かることになる」とウォーレンは述べた。これは2023年8月、ウシクがデュボアを9ラウンドTKOで下した試合を指している。
「正直に言えば、それが私としては進めたい方向だ。より大きな試合になると思う。ウェンブリーを満員にできるか、あるいはリヤドで開催すれば非常に大規模なイベントになる。そしてその勝者がジョー・パーカーと戦う。WBOのタイトルが次の義務防衛に該当するからだ。
だからジョーはその枠に入っている。彼にはその間に別の試合を用意し、どんな結果になっても、次は彼が4本のベルトを懸けた試合に出場することになる。」と締めくくった。