ダニー・ガルシアにとって引退は簡単な話題ではない。

実際、この話題になると彼は両手で顔を覆ってしまう。しかし、リングの中でどれほどパンチをかわそうとも、避けられないものがある。

多くのボクサーにとっては、引退した途端に忘れ去られてしまうことが多い。しかし、ガルシアは、自分の場合は永遠に記憶されると信じている。

「自分は殿堂入りする」とガルシアは「ザ・リング・マガジン」に語った。「十分すぎるほどの実績を残したと思う。140ポンドで統一王者となり、147ポンドではWBC王者にもなった。素晴らしい勝利もいくつか手にして、2階級制覇も果たした。間違いなく自分は殿堂入りに値すると思う」

ガルシアには数々の注目すべき勝利があるが、直近の試合については誇れるものではない。タフな顎と打たれ強さで知られるガルシア（37勝4敗, 21KO）は、キャリアの中でぐらつかされることすらほとんどなく、ましてや倒されたこともなかった。しかし、エリスランディ・ララはその自信を代償に変えた。

3階級制覇を目指したガルシアは2024年9月、WBAミドル級王者に支配され、最終的に9ラウンドでストップ負けを喫した。

結果に屈辱を感じたフィラデルフィア出身のガルシアは、不名誉な形でキャリアを終えることを拒んだ。そこで10月18日、ブルックリンのバークレイズ・センターでダニエル・ゴンザレスと対戦し、正式に現役を続行する。

今回がガルシアにとって歴史的な会場での10戦目となり、これまでの戦績は7勝2敗。37歳の彼はすでにこれがブルックリンでの最後の試合になると明言しているが、キャリア全体に関してはまだ結論の出ていない問いとして残されている。2階級制覇の元王者は、ゴンザレスに勝つかどうか自体にはこだわっておらず、どう勝つかという点こそが最大の話題となっている。

「勝つことは期待されているのは分かっている。でも見栄えのする勝ち方をしなければならない」とガルシアは言い加えた。「必ずやり遂げる」