カルロス・カニサレスは母国カラカスで、シルバー王座をゴールドに変えた。しかし、それは容易な道のりではなかった。
パンヤー・プラダブスリとの再戦で8月の幕開けを飾り、新たに2度目の世界王者となった。
両者の初戦は8か月前、タイ・バンコクで行われた激戦だった。多くの関係者がカニサレスの勝利を支持したが、判定はつかなかったため、即座に再戦が組まれることとなった。今回は、
プラダブスリが“敵地”に乗り込む形となり、決着をつける覚悟で臨んだ。
第1ラウンドと第3ラウンドでは、カニサレスがストレートをクリーンヒットさせながら前進し、地元ファンの大歓声を受けて激しくプレッシャーをかけた。若いカニサレスはフルスイングも辞さず、手数を惜しまない姿勢を見せ、プラダブスリは合間を狙って反撃を試みるも、明らかに押されていた。
ボディ攻撃とカウンターはプラダブスリにも有効だったが、カニサレスのコンビネーションはさらに鋭く、至近距離ではプラダブスリを後退させ、慎重な立ち回りを強いる展開に。試合中、わずか1分の間に2度頭がぶつかり、プラダブスリはリングドクターの診察を受けたものの、幸いにも試合を左右するような出血やカットはなく、激戦はすぐに再開された。
第3ラウンドの終盤には両者が強烈なパンチを浴びせ合い、迎えた第4ラウンド開始20秒、プラダブスリの完璧なオーバーハンド・ライトがカニサレスをロープに吹き飛ばす。カニサレスは突然サバイバルモードに入るが、追撃に出ようとしたプラダブスリをパナマ出身のレフェリー、アブディエル・バラガンが制止し、カニサレスにスタンディング・エイトカウントを与えた。