トゥルキ・アル・シェイク閣下は、
9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われるカネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦において、KO勝利を収めた選手にボーナスを授与することを発表し、両者の闘志にさらなる拍車をかけた。
「リヤド・シーズン」統括責任者であるアル・シェイク閣下は、金曜日にサウジアラビア・リヤドで開催された記者会見にて、
アルバレスまたは
クロフォードがスーパー・ミドル級タイトル戦でノックアウト、またはテクニカルノックアウトで勝利した場合、金額は非公開ながらボーナスを授与すると発表した。この発表は、『ザ・リング・マガジン』誌のマイク・コッピンジャーによる「“トムとジェリー”的な逃げ回る試合への不満」についての質問に応じて行われたものである。
「そのような試合は、今後一切許さない」とアル・シェイク閣下は断言した。「そして、今回の試合と次の試合では、KOボーナスを導入する。」
5月2日ニューヨーク、5月3日リヤドと、2夜連続で行われた試合がいずれもアクション不足に終わったことで、ファンの不満が高まり、アル・シェイク閣下は同様の消費者不満を二度と起こさせまいと決意している。
カネロの前戦──5月3日にリヤドのANBアリーナで開催されたウィリアム・スクールとの12回戦によるスーパー・ミドル級王座統一戦──は、極めて退屈な内容に終わった。キューバ出身の
スクール(23勝1敗、9KO)は全く打ち合いに応じず、アルバレスもリングをカットできなかったことで、試合は終始盛り上がりに欠け、判定負けながらもスクールはダメージを受けることなく逃げ切った形となった。
メキシコ出身のアルバレス(63勝2敗2分、39KO)は、ジャッジ3者全員から勝利を収めたが(スコアはダンレックス・タプダサン119-109、ロン・マクネア116-112、パブロ・ゴンザレス115-113)、この試合で最も注目を集めた数字は別にあった。
この試合でアルバレスとスクールは、CompuBoxが過去40年間のデータ追跡を開始して以来、12回戦で記録された最少総パンチ数(445発)を更新するという記録を打ち立ててしまった。
その前夜、タイムズスクエアで開催された
ロランド「ロリー」ロメロ対ライアン・ガルシアの試合では、両者合わせて490発のパンチを放ち、これはCompuBoxの歴史上で4番目に少ない記録となった。さらに、ロメロがガルシアに判定勝ちを収めたメインイベント直前のセミファイナルでは、
デビン・ヘイニー対ホセ・ラミレスの試合が行われ、12ラウンドで両者合わせて503発のパンチが放たれた。この数字は、CompuBoxが追跡してきた中で6番目に少ない記録となり、試合はヘイニーのユナニマス・デシジョン(3者一致判定)勝利に終わった。
一方、テレンス・クロフォード(41勝0敗、31KO)は、誰かに試合運びを指図されるつもりはないと明言した。だがネブラスカ州オマハ出身の彼は、Netflixによって世界配信される今回のメインイベントにおいて、逃げ回るようなボクシングは決してしないと、アル・シェイク閣下および世界中のファンに約束した。クロフォードは、4階級制覇王者として2階級上げて、アルバレスが保持する『The Ring』誌、IBF、WBA、WBC、WBOの168ポンドタイトルに挑戦する。
「どんな戦い方をしてでも、俺は勝つ」とクロフォードは、会見の司会を務めたトッド・グリシャムに語った。「それがすべてだ。俺は人生を懸けて戦ってきた。誰かに戦い方を強制されるなんてありえない。逃げたりなんてしない。それだけは言っておく。ただし、“しっかりと触れていく”ことになるだろうな。」
アルバレスは来月で35歳になるが、プロ67戦のキャリアで一度もKO負けを喫していない。唯一の敗北は、引退した5階級制覇王者フロイド・メイウェザーおよび現ライトヘビー級統一王者ドミトリー・ビボルとの12回戦による判定負けのみである。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。