ラスベガス発―ワシル・ロマチェンコが現役を続行するかどうかは不明である。

キャリアを通じて彼をプロモートしてきたトップランク社は、昨年夏にPBCと交渉を行って、IBFライト級王者ロマチェンコとWBA王者ジャーボンタ・デービスの試合を2024年11月にラスベガスで開催しようとしていた。だが、ロマチェンコは7月に突如として交渉を打ち切り、「2025年に復帰の話し合いを再開する」と述べた。

それから10か月が経過したが、37歳になったウクライナ出身のロマチェンコが再びグローブを手にするかどうかは依然として不明である。

3階級制覇王者でオリンピック金メダルを2度獲得したロマチェンコは、最後の試合を2024年5月12日に行った。彼はオーストラリア・パースでジョージ・カンボソス・ジュニアを11回にノックアウトし、現在保持している空位のIBF王座を獲得した。

しかし、現在ロマチェンコ（18勝3敗、12KO）は、IBF王座を巡って挑戦の順番を待つ選手たちの進路を妨げている。ロマチェンコの今後の決断を前に、レイモンド・ムラタヤとザウル・アブドゥラエフが、土曜夜にサンディエゴで開催されるトップランクの興行（ESPN・東部時間午後10時）でIBF暫定王座をかけて対戦する予定である。

「彼には決断すべきことがある」と、トップランク社ボクシング部門副社長のカール・モレッティはザ・リング・マガジンに語った。「9月までに、ムラタヤ対アブドゥラエフの勝者との義務挑戦者戦を行うかどうかを決めなければならない。そして、それが彼の今後の方針を左右することになる。ただ、それが引退を意味するわけではない。別の相手と戦う可能性もある。そもそも試合をするかどうか自体、まだ決まっていないのだ」。

「彼は自分の好きなようにすればいい。だって彼はロマだ。彼の偉大さを示したりプロモーションを組んだりするのに、タイトルは必要ないと思う。本当の問題は、彼がもう一度戦いたいと思っているかどうかだ。我々は、彼がどうするか決めるまでは心配しても仕方がない」と語った。

IBFの広報担当者はザ・リングに対し、ロマチェンコは10月8日までに王座を防衛する義務があると述べた。

夏の間にロマチェンコが態度を明確にしない場合、8月8日にIBFはロマチェンコとムラタヤ対アブドゥラエフの勝者との間で交渉を開始するよう命じる予定である。その後、両陣営には30日間の交渉期間が与えられる。

なお、ロマチェンコが再びデービス戦の交渉を再開する意志があるかどうかは不透明だ。デービスは年内にラモント・ローチとの再戦を行う予定である。

「（ロマチェンコ対デービス戦の）契約は、確実に成立直前まで進んでいた」とモレッティは語った。「だが、ロマは誰とも戦いたくなかった。タンク（デービス）のせいではなく、単に休養を望んだのだ。彼の姿を再び見ることができるかどうか、私にもわからない」。

Manouk Akopyanはザ・リング・マガジンの主任ライター。X（旧Twitter）およびInstagramで @ManoukAkopyan をフォロー。