ジュニアウェルター級コンテンダーの
エルネスト “ティト” メルカドは、2026 年に向けて大きな野望を抱いているが、その前にまずは土曜、カリフォルニア州ストックトンでアントニオ・モランを倒さなければならない。
メルカド(17勝無敗、16KO)は、有望株から確実なトップ候補へと進化し、いまや階級再編が本格化する来年に向けて、タイトルショットを狙い大物たちの名前を次々に挙げてアピールしている。
140 ポンド級は現在、リング誌&WBO 王者
テオフィモ・ロペス・ジュニアが頂点に立ち、彼は次戦で 1 月 31 日に
シャクール・スティーブンソンと激突する。
WBC 王者
スブリエル・マティアスは 1 月 10 日に
ダルトン・スミスを相手に
王座防衛戦。IBF 王者
リチャードソン・ヒッチンズ、WBA 王者
ゲイリー・アントワン・ラッセルには、現時点で予定されている試合がない。
メルカド(17勝無敗、16KO)が予想通りモラン(31勝7敗1分、21KO)を突破すれば、WBO セカンダリー王座を手にし、同団体のトップ 10 ランキングに名を連ね、ロペス vs スティーブンソン勝者への挑戦にさらに近づくことになる。
「テオフィモともシャクールとも戦いたいんだけど、どちらかが負けるのは少し残念だ。俺が倒すときの価値が下がるかもしれないから」とメルカドは語る。「でも、いい試合になるはずだし、彼らはベスト同士をぶつけようとしている。それは本当に良いことだ。勝つのはシャクールだと思う。ただ、それは俺にとっては歓迎じゃない。彼は俺と戦いたがらないだろう。
彼はベルトを
キーショーン・デイビスに渡すはずだ。あれは兄弟みたいな関係だからね。だからテオフィモが勝ってくれたほうが、俺がそのベルトを懸けて戦える。」
元ライト級王者のデイビスはまだ 140 ポンドでのデビューを果たしていないが、参戦すればアルベルト・プエヨ、アーノルド・バルボサ Jr.、サンドール・マルティン、アダム・アジム、そして“アメリカの未来の顔”とされているメルカドら強豪がひしめくサメの群れに加わることになる。
「キーショーンとの試合は最高だよ」とメルカド。「彼はしばらくボクシングから離れていた。7 月のエドウィン・デ・ロス・サントスのゴタゴタのあと行方不明みたいになっていたし、俺は彼を完全に掃除したい。あの試合はロペス vs スティーブンソンのアンダーカードで次に実現できる。絶対にね。」
強打を武器にするメルカドは、短期間で連戦するためにも、モランを早い回で一気に料理してみせる必要がある。しかし、今年は 1 月の
ホセ・ペドラサ戦(4 回 KO)しか試合をしておらず、そのぶん激しい稼働に備える準備はできている。ペドラサはメルカドの急成長する戦績に加わった、またひとつの信頼できるビッグネームだ。メルカドは 2021 年のデビュー以降、ジェレミア・ナカティラ、ヘンリー・ランディ、ジェイソン・ベレス、ソリサニ・ンドンゲニらをすでに撃破しており、その履歴は急速に厚みを増している。
メルカドは本来 6 月に復帰する予定だったが、試合週に負傷して出場を取りやめざるを得なかった。
「長いブランクにはイラついたけど、国際タイトルが懸かる再スタートになってよかったし、すべてが完璧に整ってきている」とメルカドは語る。「ワクワクしているし、この相手を KO して世界タイトルを取りに行く。ずっと大物たちに呼びかけているのに返事はゼロ。でも全団体で俺が No.1 になったら、もう誰も言い訳できない。」
メルカドは戦績にもうひとつ信頼できる名前を加えようとしているが、対するモランも“プロスペクト潰し”として再び波乱を起こす気でいる。
モランは今年 4 月、無敗だったマイクワン・ウィリアムズに多数決判定で勝利。彼の敗北はすべてトップレベルが相手で、アンディ・クルス(2024 年・7 回 KO)、デビン・ヘイニー(2019 年・7 回 KO)、アーノルド・バルボサ(2021 年・10 回判定)、ホセ・ペドラサ(2018 年・10 回判定)といった面々に喫している。
「アントニオは誰とでも戦ってきて、どの相手にも嫌な時間を作ってきた。今回も例外じゃないだろう」とメルカドは言う。「彼は勝利から上がってくるし、気分も乗っている。だからこそ、こういう強い相手を選んだ。WBO のベルトを取り、テオフィモ・ロペスとの試合につなげたい。すべてはそのための積み上げだ。」
メルカド 対 モランは、アドベンティスト・ヘルス・アリーナで開催される
マッチルーム・ボクシングの DAZN 配信興行の一部として行われ、メインイベントはディエゴ・パチェコ対ケビン・レレ・サジョの一戦となる。
Manouk Akopyanは『ザ・リング』のリードライター。X とインスタグラムで @ManoukAkopyan をフォローできる。