ここ数日間ともに過ごす時間が増える中で、
テレンス・クロフォードの
カネロ・アルバレスに対する印象は、ますます確かなものとなった。
クロフォードは、アルバレスがボクシング界で成し遂げてきたこと、そして4階級制覇王者としての振る舞いを高く評価している。9月13日にラスベガスで対戦した後も、クロフォードは再びメキシコの英雄のファンに戻るつもりだ。
「彼はクールな奴だよ」とクロフォードは『
ザ・リング』のマイク・コッピンジャーに語った。「俺は彼に対して悪意を持ったことなんて一度もないし、ネガティブな感情も一切ない。結局のところ、これはビジネスってことはお互い分かってる。試合が終われば、またお互いのファンに戻れるさ。」
これは
クロフォード(41勝0敗、31KO)にとって、まさに考えうる限り最大のビジネスだ。彼は、アレジアント・スタジアムで行われるカネロ・アルバレス(63勝2敗2分、39KO)との12回戦で、The Ring、IBF、WBA、WBC、WBOのスーパーミドル級王座に挑む。このスタジアムはNFLのラスベガス・レイダースの本拠地でもある。
Netflixが、この168ポンド統一戦を世界3億人超の加入者に向けて配信する予定だ。
3都市を巡るプロモーションツアーは、日曜日にニューヨークのジャヴィッツ・センターで開催された「Fanatics Fest 2025」で続行され、最終日は金曜日のラスベガスとなる予定だ。
アルバレス(34歳)とクロフォード(37歳)は、この試合の合意以降、互いへのリスペクトを保ち続けている。両者とも「自分が勝つ」と当然の主張をしてはいるが、それ以外の発言は控えめだ。このスケールのビッグファイトは、もはや過剰な売り込みを必要としないからだ。
クロフォードは2023年7月に実現した、長らく待望されていたウェルター級ライバル、エロール・スペンスJr.との一戦でも、同様のスタンスを貫いた。ネブラスカ州オマハ出身のクロフォードは、スペンスに圧勝すると信じていたが、世間が抱く両者の関係性に対する見方が、自身の態度に影響を与えることはなかった。
「スペンスのことは嫌いじゃなかった」とクロフォードは語った。「俺はスペンスのファンだったって公言してきた。なのに、ファン同士が対立を煽って、まるで互いに憎み合ってるかのような空気を作ろうとした。でも実際には、そんな憎しみなんてなかったんだ。」
クロフォードはスペンスを圧倒し、2ラウンドに1度、7ラウンドに2度ダウンを奪い、ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われたPPVマッチを9ラウンドTKOで制した。その完勝によって、スペンス(28勝1敗、22KO)は現在も再起しておらず、クロフォードは2階級での完全統一王者となった。
もしグアダラハラ出身のアルバレスを破れば、クロフォードは3階級での完全統一王者となる。元スーパーライト級とウェルター級の絶対王者であるクロフォードは、今回154ポンドのリミットから168ポンドまで一気に階級を上げてこの歴史的挑戦に臨むが、オッズではわずかに不利(-185/+150)な立場にとどまっている。
Keith Idec は『ザ・リング』誌の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter):@
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