関係者が『
ザ・リング』に語ったところによると、スブリエル・マティアスがVADA検査で筋力増強薬オスタリンの「有害分析結果(陽性反応)」を示した。
マティアスが1月10日にニューヨーク州ブルックリンで予定している
ダルトン・スミスを相手にしたWBC世界スーパーライト級タイトル防衛戦は、現在危機的状況にある。マティアスはB検体の検査を要請する期限として、12月1日まで猶予が与えられている。
もしマティアスが陽性反応の調査を経て最終的に王座を剥奪される場合、WBCはすぐにスミスとプエジョによる空位タイトル決定戦を指示する見通しだと関係者は述べている。
イングランド出身のスミス(18勝0敗、13KO)は『ザ・リング』誌のスーパーライト級ランキングで7位。プエジョ(24勝1敗、10KO)は3位に位置している。もともとの計画では、マティアス対スミスの勝者が次戦でプエジョと対戦することになっていた。
スミスは、ほぼ五分五分と見られた一戦でマティアス相手にわずかなオッズのアンダードッグとして扱われていた。マティアスの唯一の敗北は2024年6月、リアム・パロに対する大番狂わせの判定負け(3-0の一致判定)である。
オスタリンは、2024年4月のデビン・ヘイニー戦勝利後にライアン・ガルシアが陽性反応を示したのと同じ禁止薬物である。マティアス対スミス戦を管轄するニューヨーク州アスレチック・コミッションは、ガルシアに1年間の出場停止処分を下し、試合結果を無効試合に変更している。
オスタリンは選択的アンドロゲン受容体調節薬(SARM)で、体内のタンパク質に結合し、筋肉に成長を促す働きをする。アスリートが筋肉量を増やし、脂肪燃焼率を高め、さらにスタミナや回復力を向上させることでパフォーマンス向上を目的として使用される。
オスタリンは2008年から世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の禁止リストに入っており、2022年には同機関により「同化薬(アナボリック剤)」として分類された。
ルシアン・ブテは、2016年にWBC世界スーパーミドル級タイトル戦でバドゥ・ジャックと引き分けた後、オスタリンの陽性反応が出た。その結果はジャックの反則勝ちへ変更された。
アミール・カーンは、2022年のケル・ブルック戦で6回TKO負けを喫した後、オスタリンの陽性反応が出たため、UKADから2年間の出場停止処分を受けた。
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DAZNでマックス・ケラーマンと共に「Inside the Ring」を共同司会している。