ロンドン――雨の月曜の朝、
リチャード・リアクポーレは1991年3月に行われたリディック・ボウ対タイレル・ビッグスの試合を、8ラウンドTKOの瞬間まで見終えたところであった。
「これが僕の時間の使い方なんだ」とリアクポーレは『ザ・リング・マガジン』に語った。「放送全体を最初から最後まで見るんだ。当時の文脈や解説者たちが何を語っているのかを理解したい。そういう部分が僕には大事なんだ。変わってるかもしれないけどね。」
リアクポーレ(18勝1敗、14KO)は、ボクシング史を日常的に研究することで、現代のボクシング界を独自の視点から捉えられるようになったと考えている。そして、その積み重ねこそが2026年に世界ヘビー級王座挑戦が夢ではないと確信する理由である。
35歳という年齢でリアクポーレは、ヘビー級で「慎重に時間をかける」つもりはない。彼はクルーザー級でクリス・ビラム=スミスのWBO王座に挑んだ2024年6月の再戦で敗れた後、ヘビー級へ転向。5月3日、サウジアラビア・リヤドでケビン・エスピンドラを4ラウンドTKOで下し、華々しいヘビー級デビューを飾った。
リアクポーレはクルーザー級時代から非常に大柄な選手であり、エスピンドラ戦で235ポンドを計測した際も体脂肪はほとんどなかった。今回の試合前には体重を測ってすらいないが、ほぼ同じくらいの体格になるだろうと予想しており、それが理想的なヘビー級のサイズだと語る。
「最近はイベンダー・ホリフィールド対バスター・ダグラスの試合も見たんだ」とリアクポーレは続けた。「当時の放送では、ダグラスが大きすぎるって言われてたんだ。体重差が40ポンド近くもあるからってね。でもホリフィールドは3ラウンドで彼を止めた。昔のファイトスタイルが大好きなんだ。タイレル・ビッグスが今の時代にいたら、多くの選手にとって脅威になっていたと思う。彼らは大きかったけど、重すぎなかった。ビッグスもボウも225ポンドくらいだったんだ。」
「そういう映像を見ていると、ヘビー級という階級がよく理解できる。今のヘビー級はタイソン・フューリーやアンソニー・ジョシュアのような体格に合わせようとして、みんな体を大きくしすぎていると思う。でもそれは間違いだと感じる。僕の体が理想形なんだ。余分な脂肪がほとんどない。過去を学んだからこそ、そういう結論にたどり着いたんだ。」
ウェルチ戦に勝利すれば、国内でのビッグファイトへの道が開ける。しかしリアクポーレの視線はさらに高みを見据えている。
彼は、11月29日に英国ヘビー級王座をかけて対戦するフレイザー・クラークとジーミー・TKVの勝者が次の標的になるかと問われると、笑みを浮かべてこう語った。
「僕は頂点を目指している。クルーザー級では世界レベルで戦ってきたし、ヘビー級でもそこに行くつもりだ。世界タイトルを取るためにここにいる。遊びじゃない。夢だけど、同時に現実でもある。ここ数年、ヘビー級の頂点では停滞があったけど、今は統一王者がいる。状況はすぐに変わると思う。
来年にはタイトル争奪戦が活発になって、混戦になるだろう。僕にとって大事なのは、自分の立ち位置を確保し、正しい人たちと組み、いつでも準備しておくことだ。すべては可能なんだ。」
とはいえ、今のところヘビー級の勢力図を塗り替えるチャンスを掴むのは別の英国人選手になりそうである。無敗の
ファビオ・ウォードリーが、
オレクサンドル・ウシクの持つ統一王座への挑戦権を手にしており、
両者は来春の対戦が見込まれている。
「ファビオは僕にとって完璧な例なんだ」とリアクポーレは語った。「彼とは何度もスパーリングをしてきたけど、今の彼の立場を見てみろよ。彼の成長を間近で見てきた。すごいことだ。僕と彼は似たような評価をされてきた。五分五分の試合をいくつかして、あまり印象を残せなかったけど、彼は一気に駆け上がった。
ファビオが成し遂げたことは本当に特別だ。でもそれが何を意味するかというと、大きな勝利を2、3回つかめば、すぐに頂点が見えてくるということだ。僕も同じなんだ。」