ワシル・ロマチェンコのキャリアの砂時計は、ほぼ尽きかけている。
ウクライナ出身の3階級制覇王者であり、現IBFライト級王者のロマチェンコがキャリアを続行するかどうかは依然として不透明だ。
ロマチェンコが最後にリングに上がったのは5月12日で、その際にジョージ・カンボソス・ジュニアを11ラウンドTKOで下し、現在保持するIBFタイトルを獲得した。しかし、それ以来キャリア継続について明言を避けており、11月に提案されたジャーボンタ・デービスとの対戦にも乗り気ではなかった。
ロマチェンコの長年のマネージャーであるエギス・クリマスや、トップランクのプロモーターであるボブ・アラムでさえも、37歳のサウスポーが再びグローブをはめるかどうかについては把握していない。
WBAライト級王者のジャーボンタ・デービスがロマチェンコとの対戦機会を逃したのに加え、WBC王者であり、ロマチェンコと同じトップランクの陣営に所属していたシャクール・スティーブンソンもまた、長年敬意を抱きつつ対戦を熱望していた相手と戦う機会を得ることはなかった。
7月にアルテム・ハルチュニヤンに勝利した直後、トップランクとの契約最終戦となったスティーブンソンは、ロマチェンコを意識したTシャツを着ていた。そこには「ボブは自分の息子をこのボコられ劇から守っている」と書かれていた。
「ロマとの試合について言えば、俺はロマチェンコをある意味尊敬していたんだ」とスティーブンソンは『The Ring』のポッドキャストで語った。「正直に言うと、彼に対して特別な敬意を持っていた。俺にとって彼はそういう存在だった。でも、実際に彼が俺との対戦を避けていると感じたとき、少し見方が変わったよ。正直なところ、彼のキャリアは素晴らしかったし、レジェンドだと思っている。でも、それでも俺から逃げたのは間違いない。」
「タンク(ジャーボンタ・デービス)については、彼がビッグスターである以上、試合が実現するのは彼のタイミング次第だと最初から分かっていた。俺のタイミングではなく、彼のタイミングなんだ。だから俺はずっと対戦を求めて彼の名前を口にしてきたけど、結局のところ、彼が『やろう』と言うときにしか実現しないんだよ。」
スティーブンソン(23勝0敗、11KO)は、2月にサウジアラビアで行われたタイトル防衛戦で、急遽代役となったジョシュ・パドリーを9ラウンドTKOで下し、最新の勝利を収めた。
今週初め、クリマスは『ザ・リング・マガジン』の取材に応じ、ロマチェンコにとってスティーブンソンよりもデービスとの対戦が優先事項であると語った。
「(デービスは)ずっと優れたファイターだと思う」とクリマスは『ザ・リング・マガジン』に語った。
「シャクールを否定するつもりはない。彼は非常に優れた選手だが、彼はディフェンシブなスタイルで、守りに入って逃げ回る。一方で、タンク(デービス)は戦うために前に出てくる。よりエキサイティングで、はるかに興味深い試合になるはずだ。」
スティーブンソンは、ロマチェンコが自身との対戦を避けたことについて「がっかりだ」と評した。
「彼はタイトルを獲得したのに、それをただ持ち続けているだけだ」とスティーブンソンは語った。
「何のために? もし試合をする気がなく、このスポーツに対するモチベーションがないのなら、一体何をしているんだ? どういうつもりなんだ? さっさとベルトを返上してタイトルを空位にしろよ。なんでまだ引退していないんだ?」
Manouk Akopyan 『ザ・リング・マガジン』の主任ライター。XおよびInstagramで @ManoukAkopyan にて連絡可能。