過酷な試合を制し、コナー・ベンに判定勝ちを収めたクリス・ユーバンク・ジュニアは、念のため2晩の経過観察のため入院した後、月曜日の朝に退院した。そして彼のプロモーターであるベン・シャロームによれば、土曜の夜に成し遂げた偉業の重みが、ようやく本人にも実感として湧いてきたという。
「彼はまさに“世界の頂点”にいる気分です。彼にとっても、そしてチーム全体にとっても信じられないような体験から、やっと少し落ち着いてきたところです」と、シャロームはスカイ・スポーツ・ニュースのインタビューで語った。
「本当に厳しいキャンプだった。でも、ああいった“レガシーを決定づけるような試合”に挑めたことは、彼にとってまさに夢そのものだったんです。
私は彼を本当に誇りに思います。今、クリスに関わる全ての人が感極まっています。とても感情的な夜でしたし、素晴らしい夜でもありました。そして彼は本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
だから、はい、彼はとてもとても元気です。」
35歳のユーバンク・ジュニア(戦績:35勝3敗、23KO)は、コナー・ベンに勝利し、一族の名誉を守ったことで、誇りと安堵の気持ちが入り混じっていることだろう。減量との過酷で代償の大きい闘いを経ての勝利だったが、今、彼はかつてないほどの世間からの支持と尊敬を感じている。
ユーバンク・ジュニアはボクシングファンの間で常に賛否両論を呼ぶ存在だったが、コナー・ベンとの長きにわたる因縁が続く中で、徐々に支持を集めてきた。
今回の試合は、父であり元二階級制覇王者のクリス・ユーバンク・シニアとの和解のきっかけにもなった。そしてトッテナム・ホットスパー・スタジアムという熱気に包まれた舞台で父と共に登場した際に受けた大歓声は、彼にとっても特別な意味を持ったに違いない。
月曜日の朝、試合後初めてSNSを通じて発信したユーバンク・ジュニアは、ファンへの感謝を次のように述べた。
「ファンがいなければ、何ひとつ実現しなかった。ありがとう。」
プロモーターのシャロームも、この試合がいかに一般層にまで波及したかを強く実感しており、ユーバンク・ジュニアが受けている称賛は当然のことだと語る。
「これほどまでに大衆の心を掴んだ試合は見たことがありません。本当にどこでも話題になっているんです」と彼は語った。
「SNSはもちろん、世代を超えて関心を集めています。僕の彼女も、母親も、いとこたちも、ボクシングなんて一度も見たことがなかったような人たちが、みんなこの試合の話をしているんです。」
「あの夜、そこに立ち会えたことはすべてでした。目の前でそれを目撃できて、シニア(父親)も現れてくれて――本当に感動的でした。ただ言えるのは、私たちはクリス・ユーバンク・ジュニアを心から誇りに思っているということです。あの土曜日の夜は、彼の舞台でした。彼の瞬間であり、彼の物語でした。試合の始まりから終わりまで、すべてを彼が牽引してくれました。
シニアが姿を現したことは、本当に魔法のような瞬間でした。あの家族はこれまで数えきれないほどの苦難を経験してきました。そしてこの勝利は、彼にも、家族にも、まさにふさわしいものだったのです。」