ある意味、フロイド・スコフィールドと彼の父親は、シャクール・スティーブンソンとの試合を口先で引き寄せた。
基本的に、スティーブンソンはこの試合を望んでいなかった。しかし、27歳の彼にとってビッグマッチの実現が難航する中、チーム・スコフィールドにチャンスを与えることを決めた。だが、スティーブンソンの視点では、この善意が報われることはなかった。
試合が正式に決まってから数日後、スコフィールド(18勝0敗、12KO)は病気を理由に試合を辞退せざるを得なくなった。その代役としてジョシュ・パドリーが急遽登場し、スティーブンソンの試合を成立させた。しかし、スティーブンソンは試合で圧勝したにもかかわらず、満足していなかった。
「彼にチャンスを与えたという事実だけでも、本当にがっかりしたよ」とスティーブンソンはCigar Talkのインタビューで語った。「俺が彼をあの舞台に引き上げたんだ。上層部はあの試合を望んでいなかったけど、それでも俺が押し通した。それなのに、彼は俺に平手打ちを食らわせるようなことをしたんだ。」
厳密に言えば、スティーブンソン(23勝0敗、11KO)は、望まなければスコフィールドとの対戦を再び考える必要はない。現在、スコフィールドはスティーブンソンのWBCタイトルのランキングで13位に位置している。つまり、彼がこの試合を実現させたければ、まずは数試合の勝利を積み重ねる必要がある。
ファンにとっては残念な話かもしれないが、スティーブンソンの2024年はほぼ終わったようなものだ。慢性的な手のケガの影響で、年に2試合戦うのは現実的ではないと本人も理解している。理想を言えば、元オリンピック銀メダリストの彼は、ジャーボンテ・デービス、ウィリアム・セペダ、さらにはラモント・ローチのような相手と拳を交えたいと考えている。
では、スコフィールドの立場はどうなるのか? 彼は依然として他の三大統括団体(WBA、IBF、WBO)では有利なポジションにいる。しかし、スティーブンソンが持つWBCのグリーン&ゴールドのベルトに関しては、スコフィールドはそのチャンスを諦めるべきだろう。
「ふざけるな、絶対にないね」とスティーブンソンは、将来的にスコフィールドと対戦する可能性について尋ねられると即答した。「あいつには、そこに立つ資格なんてないよ。」