ニューヨーク――
シャダーシア・グリーンは、金曜夜の試合で
サバンナ・マーシャルが、
クラレッサ・シールズにプロキャリア最大の苦戦を強いた時と同じ姿でリングに現れることを想定している。
イングランド出身のマーシャルは、2023年7月にマンチェスターのAOアリーナで
フランション・クルーズ・デズーンにマジョリティ判定で勝利し、スーパーミドル級王座統一を果たして以来、2年間リングから遠ざかっていた。
その勝利により、マーシャルは女子ボクシングの168ポンド級で“4団体統一王者”となったが、オリンピック2大会出場経験を持つ彼女は、その後一時的に総合格闘技(MMA)へ転向。再びボクシングに戻るに値する好条件のチャンスを待っていた。
マーシャル(34歳)は2025年5月にジェイク・ポール率いるMVPプロモーションズと契約。この動きによって、リング誌とIBFスーパーミドル級王者である彼女は、WBO王者グリーンとの168ポンド級王座統一戦を実現させることができた。試合は、ケイティ・テイラー対アマンダ・セラノ第3戦のアンダーカードとしてマディソン・スクエア・ガーデンで行われ、Netflixで世界配信される予定だ。
グリーン(35歳)は、マーシャル(13勝1敗、10KO)を自らの6年のプロキャリアにおいて最も手強い相手だと評価している。
「私はこれまでで最高のサバンナ・マーシャルが来ると想定している」と、シャダーシア・グリーンは水曜日、マディソン・スクエア・ガーデンのシアターで開かれた記者会見で語った。
「彼女は元・4団体統一世界王者。私たちはそのレベルの相手に備えてトレーニングしてきた。7月11日に向けて200%の準備をしてきたわ。だから最高のシャダーシア・グリーンを見せるつもりだし、素晴らしいパフォーマンスを披露するわ。」
グリーン(15勝1敗、11KO)は、ニュージャージー州パターソン出身で、オールド・ドミニオン大学の元バスケットボール選手という異色の経歴を持つ遅咲きのファイター。昨年11月、テキサス州アーリントンのAT\&Tスタジアムで開催されたポール対マイク・タイソン戦のアンダーカードで、カナダのメリンダ・ワトプール(7勝1敗、2KO)にスプリット判定勝ちを収め、WBO世界スーパーミドル級王座を獲得した。
グリーンの唯一の黒星は、2023年12月にフランション・クルーズ・デズーン(10勝2敗、2KO)に判定で敗れた試合。デズーンは当時空位だったWBCスーパーミドル級王座をグリーンを退けて獲得した。試合はフロリダ州オーランドのカリブ・ロイヤルで行われた。
一方のマーシャル(13勝1敗、10KO)は、2022年10月にロンドンのO2アリーナで行われたクラレッサ・シールズ(16勝無敗、3KO)との因縁の対決で、ユナニマス判定負けを喫したのが唯一の敗戦だ。
ハートルプール出身のマーシャルは、グリーン戦に向けてリズムとタイミングを取り戻すために厳しいトレーニングを重ねてきた。MMAでの試合もここ1年以上ないが、長期のブランクを経ても、このような大一番に臨む準備は整っていると自信を見せている。
「ええ、本当にすごく長いブランクだった」と、2年の空白期間についてマーシャルは語った。
「でも、ただ2年間ソファに座っていたわけじゃない。ジムには通っていたし、MMAにも出場していた。だから身体は動いていたし、コンディションも維持していた。もちろん、ボクシングに戻るのは簡単じゃなかった……構えも何もかもが違う。でも私は長年ボクシングをやってきたから、筋肉の記憶がすぐに戻ってきて、今は必要なレベルまで仕上がっている。」
マーシャルは、今回の相手であるグリーンに対して6対1のオッズで有利と見られている。
グリーンは『ザ・リング』誌の同級ランキングで2位に位置し、1位にはフランション・クルーズ・デズーンが名を連ねている。
この女子ボクシング大会は、アメリカでは金曜午後8時(東部時間)、イギリスでは土曜午前1時(英国夏時間)よりNetflixで世界配信される予定だ。
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。