現役のヨーロピアン・ウェルター級王者サミュエル・モリーナが、8月2日に無敗のアナス・メサウディを迎え、2度目の王座防衛を果たそうとする。
この試合はサガ・エレディア・プロモーションズが主催し、26歳のモリーナの地元であるスペイン・マラガのプラサ・デ・トロス・ラ・マラゲータで開催される。
興味深いことに、この歴史ある闘牛場でボクシングイベントが行われるのは、プロモーターの叔父ホセ・ルイス・エレディアが1979年3月に同胞フェルナンド・サンチェスを破ってヨーロピアン・ジュニアウェルター級王座を獲得して以来初となる。
9試合が予定されているアンダーカードでは、ホセ・ルイス・ナバーロ・ジュニア(15勝2敗、10KO)がフランスのムスタファ・ザオシュ(16勝1敗、6KO)と12回戦を行う。また、1敗のみのライト級ラファエル・アコスタ(14勝1敗、5KO)も登場予定で、タフなイタリア人ジュゼッペ・カラファ(20勝6敗2分、3KO)と12回戦で拳を交える。
モリーナ(32勝3敗、15KO)は2017年8月にプロデビューした。2019年にはスペイン・ライト級王座を獲得している。
モリーナは2021年9月、ドイツ・ハンブルクでアルテム・ハルチュニャンと対戦し、5回KO負けを喫して初黒星を喫した。この試合で初めて国際レベルの舞台に立ったモリーナだったが、洗礼を受ける形となった。
その後、階級をスーパーライト級に上げたモリーナは、2022年4月にベルギー・ヘルスタルでフランチェスコ・パテラと対戦し、僅差のマジョリティ・デシジョンで敗れた。
しかし2022年12月、地元マラガでジョン・フェルナンデスを10回戦で判定により下し、スペイン・スーパーライト級王座を獲得して復活を果たす。その後、2023年6月にパリで行われたフランク・プティジャンとのヨーロピアン140ポンド級王座決定戦に臨むも、12回戦の末にマジョリティ・デシジョンで敗れ、戴冠はならなかった。
モリーナは2024年5月、マラガでジェロベ・サンタナを10回TKOで下し、3階級制覇となるスペイン王者に輝いた。さらに同年10月24日には、フランス・ラヴァルでジョルディ・ワイスにマジョリティ・デシジョンで勝利し、キャリア最高の勝利を挙げた。
その後、2025年2月15日にマラガでサンディ・メサウドを12回戦の判定で破り、王座の初防衛に成功している。
メサウディ(17勝無敗、11KO)はアマチュア時代に国際舞台で活躍し、特にワールド・シリーズ・オブ・ボクシングに出場した経験を持つ。2017年11月にプロデビューを果たした。
31歳のメサウディは、2020年1月にブリュッセルで行われた10回戦でセドリック・ペイノーを圧倒し、ベルギー国内王座を獲得した。なお、ペイノーは2018年7月にロンドンのO2アリーナでコナー・ベンを2度倒し注目を集めたが、最終的には判定で敗れている。
その後メサウディは、2023年3月にベルギー・アンダーレヒトで行われた10回戦でミゲル・パラにマジョリティ・デシジョンで勝利し、IBFの地域王座を獲得している。今回のモリーナ戦は、メサウディにとってプロキャリア初の国外での試合となる。
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