サム・ノークスは、土曜夜に行われる
アブドゥラ・メイソンとのWBO世界ライト級戦を前に、母シャロンがネット上の否定的なコメントに「気が狂いそうだ」と嘆いていると明かした。
しかしケント州出身の強打者ノークスは、自分を評価しない者たち全員に、番狂わせを起こしてメイドストーン初の世界王者になることで“責任を取らせる”と主張している。
ノークス(17勝0敗、15KO)は『The Ring』誌ライト級ランキング8位で、
19勝0敗17KOの有望株アブドゥラ・メイソン(同ランキング9位)との対戦において、ブックメーカーから大きく不利と見られている。試合は土曜夜、リヤドのANBアリーナで行われる。
28歳のノークス自身は、周囲から低い評価を受けることをまったく気にしていないが、自身と兄ショーンのキャリアを支えてきた母シャロンは、そう簡単に割り切れない様子だという。
ノークスは月曜、リヤドで
『ザ・リング・マガジン』の取材に対し次のように語った。
「ネット上の投稿を見れば、誰もかれもが俺をこき下ろして、悪口ばかり言っている。」
「母親はそれで本当に頭にきているよ。でも試合が終われば、みんな自分の発言に責任を取ることになる。俺は必ず間違いを証明するつもりだから」
「俺がイングランドのメイドストーンという小さな町の出だからって、戦えないわけじゃない。彼らは俺のことを知らないだけだ。正直、俺は特に気にしていない。まだ知らないだけなんだ。メイソンは素晴らしくプロモートされていて、向こうではスーパースターみたいな存在だ。でも土曜の試合後には、その立場が俺のものになるはずだ。
悪意があるわけじゃない。ただ流してしまえばいい話だろ? 彼らはただ間違っているだけだ」
ノークスは、まだ21歳のメイソンが試合開始のゴングが鳴った瞬間に驚くことになると確信している。
「俺は100%、彼が今まで見たことのないものを見せるつもりだ」とノークスは語る。「俺のスタイルや戦い方は、外から見ると簡単に対処できるように見えるかもしれない。
だがリングに上がれば、全く別物だ。外から見れば簡単そうでも、当日の夜に実際に対処するとなれば、彼にとって衝撃になるだろう。
勝ちに行くつもりだし、俺は自然体で彼より大きい。彼はこれまでそういうタイプを見ていないんじゃないかな」
ノークスはさらに、メイソンが強打者とスパーした経験があったとしても、自分の「リング支配力」は未体験のものになると強調する。
「彼だって、強打の相手とスパーしてきただろうし、強いパンチに慣れていないわけじゃない。でもリング支配という点では、俺のようなタイプは経験していないと思う」
またノークスは、自分が“突然現れた存在”ではないことも強調する。彼の歩みは2019年9月、アマチュアとしてABAs優勝後、数ヶ月でプロデビューした時から始まっている。
「当然だけど、これは一夜にして起きたことじゃない。プロになって6年、少しずつランキングを上げ、WBOの順位も上げてきた。だからこそ、ここに居る資格がないなんてことはない。
試合が正式に決まってから現実味を帯びてきて、今は『36分以内で世界王者になれる』という状況なんだ。こうして言葉にするだけで信じられない気持ちだよ。
毎回のランニング、心拍が上がる有酸素トレーニング、深夜や早朝の孤独なトレーニング、すべての瞬間にこの試合を思い描いてきた。
本当に楽しみでしょうがない。気持ちを言葉にするのは難しいけど、あまり感情を表に出さないようにしているだけだ。試合が終わったら、赤ん坊みたいに泣くと思う。それくらい、ここまで来るのに時間がかかったと感じている」
リングIV:ナイト・オブ・チャンピオンズは11月22日土曜日に開催され、
DAZN PPVで米国東部時間午後3時/英国時間午後8時からライブ配信される。