ライアン・ガルシアは、ロランド・ロメロのパワーについては一定の評価を口にした。
しかしそのスキルレベルには感心しておらず、「ロリー」はジャーボンテイ・デービスに敗れて以来、以前のようなファイターではないと感じている。2022年5月、ブルックリンのバークレイズ・センターで行われたWBA世界ライト級タイトルマッチで、デービス(30勝0敗1分、28KO)は6ラウンドにロメロをテクニカルノックアウトで下している。
デービスは、これまでにプロでガルシアを唯一下した相手でもある。だがガルシア(24勝1敗、20KO、1ノーコンテスト)は、自身はその7回KO負けから強くなって戻ってきた一方で、ロメロはその敗戦以降、まるで別人のようだったと感じている。さらに5月2日、ニューヨーク・タイムズスクエアで対戦するこの試合で、29歳のロメロ(16勝2敗、13KO)を引退に追い込むつもりだと語った。
「彼はフィジカルの強いファイターだ」と、ガルシアは『DAZN』のトッド・グリシャムとのラウンドテーブル・ディスカッション
)で語った。
「彼のパンチにはパワーがあるから、試合を通して気を抜けない。そして誰であっても軽視してはいけない。俺はそういうことはしない。デービス戦以降の彼の試合を見ていると、正直言って、以前の彼とは違うように見える。フェイスオフのときにもそう伝えた。でも、もし俺が間違っているなら、それをリングで証明してもらうだけだ。どうなるか見てみよう。」
ロメロはデービス戦で、カウンターの左を顔面に受けてロープに顔から突っ込み、そのままキャンバスへと崩れ落ちた。
その時点で、1人のジャッジはロメロをリードと採点していた。ロメロは強烈な一撃から立ち上がったが、レフェリーのデヴィッド・フィールズは、動きが不安定で指示にも応じられていないとして試合をストップした。
続く試合でロメロは、ベネズエラの強打サウスポー、イスマエル・バロッソに3回にダウンを奪われた。そこから立て直したロメロは、2023年5月に9ラウンドでバロッソ(当時24勝3敗2分、22KO)をストップしたが、その判定には議論が残った。
さらに10ヶ月後の2024年3月、ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた試合では、メキシコのファイター、イサック・クルス(当時26勝2敗1分、18KO)に一方的に攻め込まれ、8ラウンドTKOで敗れている。
ノースラスベガス出身のロメロは、2023年9月14日、T-モバイル・アリーナでマヌエル・ハイメス(当時16勝2敗1分、11KO)との10回戦を行い、3者ともに99–91のスコアでユナニマス・デシジョン勝利を収めた。この試合が、クルス戦以降で唯一のリング登場となっている。
それでもガルシアの目には、かつてのようなハングリーさや粘り強さをロメロに見出すことはできなかった。
「この試合でロリーを引退させるつもりだ。二度とリングに戻れないようにしてやる」とガルシアは語った。「眠らせてやるよ。そして次はデビン・ヘイニーだ。それが俺のプランだ。」
ガルシア対ロメロは、ザ・リング主催『FATAL FURY: City of the Wolves』興行のメインイベントとして、ニューヨーク・ミッドタウンの屋外会場で開催される。ブックメーカーのドラフトキングスは、12回戦のウェルター級マッチでガルシアを9対1の圧倒的有利と予想している。
元ライト級4団体統一王者であり、現在は147ポンド戦線に参戦しているデビン・ヘイニー(31勝無敗、15KO、1ノーコンテスト)は、この興行のセミファイナルで元WBC/WBOスーパーライト級王者ホセ・ラミレス(29勝2敗、18KO)と対戦予定。もしガルシアとヘイニーが揃って勝利すれば、10月に再戦を行う契約がすでに交わされている。
さらにこの興行では、ブルックリン出身のテオフィモ・ロペス(21勝1敗、13KO)が、WBO・ザ・リング誌認定スーパーライト級王座の防衛戦として、カリフォルニア州エルモンテの無敗挑戦者アーノルド・バルボサ・ジュニア(32勝無敗、11KO)と対戦する。
この試合は、5月2日に
DAZNペイ・パー・ビューで配信される全4試合のうちの第2試合で、単体での購入は59.99ドル、翌日にサウジアラビア・リヤドで開催される別興行とのバンドルでは89.99ドルとなっている。
5月3日の興行では、メキシコのスーパースター、カネロ・アルバレス(62勝2敗2分、39KO)が登場。キューバのウィリアム・スカル(23勝無敗、9KO)と12回戦で激突し、カネロが保持するザ・リング、WBA、WBC、WBOの各スーパーミドル級王座と、スカルのIBF王座を懸けて統一戦が行われる。
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。