2025年で最も驚きの対立は、ここ数週間にわたりレジェンドの
フロイド・メイウェザーと
ロイ・ジョーンズ・ジュニアが舌戦を繰り広げていることだ。
殿堂入りの両者は、ジョーンズが「全盛期同士なら
シュガー・レイ・レナードはメイウェザーに勝った」と発言し、さらにメイウェザーが史上最高のボクサーとしてモハメド・アリの名を挙げなかったことを批判したことで対立している。
これに対しメイウェザーは、ジョーンズが何度もKOされる映像を見ている自身の動画を投稿。これを受け、ジョーンズはネット上での応酬をやめ、代わりに実際の試合で決着をつけようと呼びかけた。
ジョーンズは『
ザ・リング・マガジン』のインタビューで、メイウェザーへの思いをさらに語った。
「自分が負けた試合の映像を投稿するなんて下品だ」とジョーンズは言う。「もし自分が同じようにやろうと思えば、やつと同じことをして本を読み始める動画でも出せた。そうしたらあいつは何と言う? 俺が“フロイドは全盛期のシュガー・レイ・レナードには勝てないと命を賭けてもいい”と言ったから、あいつはやったんだ。
悪いが、それは事実だし、俺には自分の意見を言う権利がある。それで怒るなら会いに来い。まだ俺を倒せると思っているのか? 俺は『ノー』とは言ってない。やろうじゃないか。俺は戦う。ああいう相手選びばかりはしない。ケンカにしたいなら、来いよ」
1990年代の“ファイター・オブ・ザ・ディケイド”に選ばれたジョーンズは、その後、2017年に無敗で引退し、全米ボクシング記者協会から2010年代の“ファイター・オブ・ザ・ディケイド”に選ばれたメイウェザーの戦歴にも切り込んだ。
「フロイドが全盛期の黒人トップファイターと戦って圧勝したことがあったか? 一度もない。オスカー・デ・ラ・ホーヤの老いた姿に苦戦し、あいつの父親は“負けた”と言っていた。それに“多くの世界王者を倒した”と言うが、大半は当時王者ではなく元王者だ。
あいつのトーマス・ハーンズやマービン・ハグラー、ジェームス・トニーやバーナード・ホプキンスは誰だった? 同格の相手はどこにいた? カネロ・アルバレスは若すぎたし、マニー・パッキャオとはファン・マヌエル・マルケスにKOされた後に戦った。テレンス・クロフォードとは戦わなかった」
「パッキャオは自分と同格の相手と全員戦った。俺の正直な意見としては、パッキャオの方がメイウェザーより良いキャリアを送ったと言ってもほぼ間違いない。稼いだ金はメイウェザーほどではないが、戦うべき時に戦うべき試合をした。待ったりしなかった。
それが“頂点の王者”のやることだ。もちろん、メイウェザーが間違っていたとは言わない。史上誰よりも金を稼いだのだから、それはそれでいい。だが、そっち側にいろ。この側でやってないのに、こっちに来て好き勝手言うな。こっちに来るなら、事情は少し違ってくる。
数年前ドバイで、メイウェザーは『俺は遺産より金を選んだ』と言い、その後“アリは史上最高ではない”と話した。あそこで俺はあいつを見限った。今は違う見方をしている。どうしてアリがGOATじゃないなんて言える? 特に、あいつはアリのように“頂上決戦”で君臨しなかったのに。
誰よりも金を稼いだことが、自分をボクシングのGOATにすると思っているのか? そんなことはない。現実を直視しろ、兄弟」
Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライターで、XとInstagramでは @ManoukAkopyan をフォローできる。