リチャードソン・ヒッチンズは、他のボクサーが口にすることすらないような計画を持っている。
若い頃、ヒッチンズはオリンピック選手になることを夢見て、それを実現させた。プロに転向してからは世界チャンピオンになることを思い描き、昨年12月の
リアム・パロ戦での勝利によって、その目標も達成した。
それらの目標は非常に高かったが、ヒッチンズにとっては達成できたことが誇りだった。現在27歳となった彼は、自分が本気になれば何でも実現できることに気づき始めている。そこで、さらなる野心を胸に、最後の目標に最も困難な挑戦を選んだ。
「自分の計画は、ボクシング界を支配することだ」とヒッチンズはマッチルーム・ボクシングに語った。「自分は特別なファイターだ」。
ジョージ・カンボソスに勝つことが彼の最新の夢を完全に実現するわけではないが、その大きな一歩となることは間違いない。
二人は今週末、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで正式に拳を交える。
“He’s a big name, I respect George Kambosos as a man and what he’s done but at the end of the day, this is my time to shine.”
135ポンド級で長年戦ってきたカンボソスは、環境を変える必要があった。彼はここ数ヶ月、ウェイトトレーニングに集中し、140ポンド級デビューに向けて身体を作り上げてきた。
ジェイク・ウィリーとの試合では、人気者のオーストラリア人が力強い姿を見せ、
判定勝ちを難なく手にした。しかし、勝利を収めたにもかかわらず、元統一ライト級王者という実績がありながらも、カンボソスは大きな下馬評となっている。
ヒッチンズ(19勝0敗7KO)は賭け事を好まないタイプだが、自分が有利と見られているという報道にはやや驚いている。とはいえ、オッズメーカーが自分を支持していることに戸惑いはないが、決して油断するつもりはない。
カンボソスは大舞台で力を発揮する術を持っている。しかしヒッチンズは、常に慎重な姿勢を崩さない。現在IBF王者である彼にとって、ここでの敗北はすべてを狂わせかねない。
「彼は有名な選手だし、一人の人間として、そしてこれまでの実績に敬意を払っている。でも、最終的には今が自分の輝く時なんだ」。