リチャードソン・ヒッチンズは、オーストラリア出身の
ジョージ・カンボソスによる執拗な挑発的発言の代償をリングで払わせるつもりである。
ヒッチンズは、6月14日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン内シアターで行われる一戦で、
IBF世界スーパーライト級王座の初防衛戦としてカンボソスと対戦する。カンボソスは、ヒッチンズのプロモーターであるエディ・ハーンが対戦相手として自身を確保せざるを得なかったのは、ブルックリン出身のヒッチンズが地元ですらチケットを売れないからだと主張していた。
シドニー出身のカンボソス(22勝3敗、10KO)は、母国オーストラリアで大規模な観衆の前で試合を行ってきた元ライト級統一王者であり、ヒッチンズ(19勝無敗、7KO)よりも格上の相手と対戦してきた経歴を持つ。
約3年半前に同じシアターで
テオフィモ・ロペスを番狂わせで破って以降、カンボソスは元ライト級4団体統一王者デビン・ヘイニー(32勝無敗、15KO、1無効試合)との12回戦で2度にわたり完敗し、さらにワシル・ロマチェンコ(18勝3敗、12KO)には第11ラウンドでTKO負けを喫している。
カンボソスはオーストラリア国内では市場性があるが、米国ではチケット販売力に欠ける。一方、2016年リオデジャネイロ五輪でハイチ代表として出場した27歳のヒッチンズは、
『ザ・リング・マガジン』のインタビューで、
DAZNが世界配信するこの12回戦のメインイベントにおいて、なぜ自分が常に最低11対1のオッズで本命視されているのかをはっきり証明してみせると語った。
「どんな形であれ、ジョージ・カンボソスを倒す。圧倒的な内容で勝つ。12ラウンドにわたる一方的な試合か、ノックアウト、ストップ、棄権、どんな結果であっても、支配的な勝利になる。俺は彼を完全に上回ると感じている。パンチを当て続ける。マイケル・ジョーダンのように3ポイントを決め続けてやるつもりだ」とヒッチンズは述べた。
「今回は俺が60点を叩き出す番だ。カンボソスは終わった。…点差をどんどん広げていくつもりだ。どうなるかは分からないが、楽勝になるのは確かだ」
カンボソス(31歳)にとってヒッチンズは、昨年12月7日にプエルトリコ・サンフアンのロベルト・クレメンテ・コロシアムで無敗のサウスポー、リアム・パロ(25勝1敗、15KO)を判定で下し、IBF王座を獲得した高い技術を持つ相手である。
ヒッチンズは、判定では2-1のスプリット判定勝ちとなった。というのも、ジャッジのネルソン・バスケスは不可解にもパロに9ラウンドを与え、117-111というスコアでパロの勝利とした。一方で、フランク・ロンバルディとカール・ザッピアの2名はヒッチンズが8ラウンドを取ったと判断し、それぞれ116-112でヒッチンズの勝利と採点した。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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