リチャード・リアクポーレがトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われた試合で、トミー・ウェルチをわずか2ラウンドで圧倒し、鮮烈なKO勝利を収めた。
元ヘビー級世界タイトル挑戦者スコット・ウェルチを父に持つ
トミー・ウェルチは、この試合を自らの“お披露目”の舞台だと語り、最終記者会見では “ミッドナイト・トレイン” の異名を持つリアクポーレに対し、「最後のバスで帰ることになるのはお前だ」と挑発していた。
そしてゴングが鳴ると同時に、その言葉どおり本気で飛びかかった。ウェルチは序盤から一気に前へ出て、リアクポーレを揺さぶろうとした。しかし経験豊富なロンドン出身のリアクポーレは、ラウンド後半には試合を落ち着かせ、相手のジャブを上から叩く形で主導権を奪い返した。
本格的な試合の分岐点は2ラウンドに訪れた。リアクポーレが強烈な右をクリーンヒットさせると、ウェルチはロープ下まで吹き飛ばされ、キャンバスに沈んだ。
その後ウェルチは懸命に耐えたものの、残り30秒で再び右を浴びダウン。立ち上がったものの、さらに追撃を受けて3度目のダウンを喫した。
ここでレフェリーのマーク・ライソンが試合をストップ。ウェルチからの抗議は一切なかった。
試合後、リアクポーレはリング上で次のように語った。
「やるべきことをやった。トミー・ウェルチに敬意を示したい。タフなファイターだ。しかし俺たちはもう次へ進む。調子は良かったし、ふざけに来たわけじゃない。来年、2026年にはすべてをつかみに行く。全員、覚悟しておけ。
これが俺が最初から描いていた姿だ。クルーザー級は前菜に過ぎない。目指すはヘビー級王者だ。イギリス国内のシーンにも非常に興味がある、必ず乗り込む。
経験の差が出た試合だった。トミーには少し落ち着けと言ったんだ。あんなに“爆弾”を振るう必要はない。でもリングに上がる男には全員敬意を払う。」