無名だった
レネ・サンティアゴは、2025年をジャーニーマンとして迎え、年末にはライトフライ級統一王者として締めくくる。
33歳のプエルトリコ人サンティアゴは、3月に東京・両国国技館で
岩田翔吉からWBO王座を鮮やかに奪取する。さらに同会場に戻り、今度は大本命と目されていたWBA王者・
高見亨介を破る番狂わせを演じる。
試合前、高見(10勝1敗、8KO)はザ・リング誌ライトフライ級2位にランクされており、
サンティアゴは108ポンド級トップ10でその一つ下に位置していた。10歳年上のサンティアゴ(15勝4敗、9KO)は、年齢がただの数字であることを証明する。ハンディとなるどころか、それを武器に変え、スプリット・デシジョン勝利をつかむ。
「知性と経験が非常に重要だった」と、サンティアゴはプロモーターのフェリックス・サバラを通じてザ・リングに語る。
「感情が揺さぶられる試合だったが、パフォーマンスには100%満足している。」
一進一退の攻防の中、サンティアゴは忍耐力を生かして拮抗した場面を制し、勝利を引き寄せる。その冷静さは判定結果を待つ場面でも変わらず、挑戦者は落ち着いたままであった。
「不安は感じなかった」とサンティアゴは語る。
「チームが『勝った』と言ってくれた。それで十分だった。チーム一丸で歴史を作った。勝利にはチームの存在がとても大きかった。」
サンティアゴは、レシェク・ヤンコヴィアク(117-111)とリチャード・ブルーイン(115-113)の両ジャッジが支持し、判定で高見を下す。一方、ピニット・プラヤドサブは12回戦を116-112で高見につける。
サンティアゴを父トゥートとともにオールスター・ボクシングでプロモートするサバラは、王座獲得に歓喜すると同時に、父と祖父の歩んだ道をなぞれたことにも感慨を示す。
「夢が叶った」とサバラは語る。
「父や祖父がウィルフレド・バスケスとともに海外を回っていた日々を覚えているが、ここで再び歴史を繰り返すことができた。非常に感情的な試合だった。レネほど、この栄誉にふさわしい者はいない。」
岩田をユナニマス・デシジョンで下したサンティアゴは、2026年にさらなる栄光を狙う。
「無敗の統一王者になりたい」と語る。
これほどの一年を過ごしたサンティアゴに、逆らって賭ける者がいるだろうか。
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