もし「130ポンドで最も優れたファイターは誰か」と
レイモンド・フォードに尋ねたら、彼は少し間を置いてから、どこか意味ありげな表情を見せるだろう。
世界タイトルこそまだ手にしていないが、26歳のフォードは純粋なスキルで言えば自分が唯一無二の存在だと確信している。とはいえ、130ポンドでの時間が終わり、階級を上げざるを得なくなる瞬間こそ、ファンが彼の新たなレベルを目撃する時だ。
「135ポンドが自分のベスト階級になると思う。あの階級でこそ本領を発揮できると思う」とフォードは『ザ・リング』に語る。「減量の負担が減るし、上の階級の競争レベルが高い分、自分の力をもっと引き上げる必要がある。相手のレベルが高ければ高いほど、自分のパフォーマンスも良くなるんだ。」
フォード(18勝1敗1分、8KO)はライト級戦線を注視しているが、現時点では現王者たち──スーパーフェザー級のチャンピオン数人──に狙いを定めている。
WBC王者
オシャキー・フォスター、WBO王者
エマヌエル・ナバレッテ、そしてIBF王者
エドゥアルド・ヌニェスといった面々が、フォードの“標的リスト”のトップに名を連ねている。
フォードがスーパーフェザー級の世界タイトル戦に辿り着くのがいつになるのかは、現時点では不明だ。
階級を上げて以降、ニュージャージー州カムデン出身のフォードは3連勝を飾っており、
直近の試合では2025年8月16日、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで
アブラハム・ノバに判定勝ちしている。
『ザ・リング』誌スーパーフェザー級ランキング9位のフォードは、2024年6月に
ニック・ボールにスプリットデシジョンで敗れてフェザー級を離れて以来、余裕ある調整を楽しんでいる。身体面での進化を実感しながらも、元WBAフェザー級王者はライト級へ上がった時こそ「まるで新しい自分」になれると信じている。
「135ポンドに上がった時、自分が最高の状態になるってわかってる」とフォードは続ける。「でも、それはもう少し先の話だ。最終的にはその階級に行くのは間違いないけど、今のところ130ポンドを作るのも悪くない。楽じゃないけど、126ポンドの時みたいに体を削られるほどじゃない。だから今は130で戦う。まだやるべきことが残ってるんだ。」