何らかの理由で、ジャーボンタ・デービスとレイモンド・フォードの間には確執がある。両者はこれまでに何度もSNS上でやり合っており、お互いに顔面を殴り合う以外のことに関心がないように見える。
両陣営の間で正式な交渉は行われていないが、フォードは最近、携帯電話を常に手元に置いている。デービスからの電話を期待しているわけではないが、もし連絡があれば、フォードはすぐに応じるつもりだ。
「もしジャーボンタが俺の携帯に電話をかけてきたら、他のどの電話よりも優先して必ず出るよ」とフォードはザ・リング・マガジンに語った。
おそらく、デービス(30勝0敗1分、28KO)には他に優先すべき用事がある。5月1日、ブルックリンのバークレイズ・センターでラモント・ローチとの試合に巨大な有利を背負ってリングに上がったデービスは、結果的にマジョリティ・ドローに終わった。6月にネバダ州ラスベガスで再戦が行われるという報道も出ている。
それでも、たとえローチが再びチャンスを得たとしても、フォード(17勝1敗1分、8KO)は自分も候補の一人であると信じている。階級は一つ下だが、ローチも同じだった。デービスがこれまでに下の階級から相手を選んだことは一度や二度ではない。
もしデービスが自分を選ぶなら受けて立つが、フォードには彼以外の人生もある。26歳のフォードは最近、トーマス・マティスを圧倒し、文句なしの判定勝ちを収めたばかりだ。
フォードは自分が世界最高クラスのファイターであることを自覚しているが、現在は無冠の状態だ。手にするべきベルトがないことに、彼は納得していない。もちろん、デービスとの試合で人生を変えるような大金を稼げるチャンスがあれば喜んで受けるが、それが今の彼を突き動かす最大の原動力だと言えば、それは嘘になる。
「そうだな、何でも起こり得ると思うよ」と、近い将来にデービスと対戦する可能性について聞かれたフォードは続けた。「でも、俺の一番の関心は130ポンドの階級で何が起きているかなんだ。」