カリフォルニア州アナハイム発──ラウル・クリエルは、接戦を決定的な勝利に変える一撃を必要としていた。

クリエルは第4ラウンド、ビクター・ロドリゲスの頭部に強烈な右を打ち込み、深刻なダメージを与えてダウンを奪うと、そのまま試合を2分9秒で終わらせた。この試合は12ラウンド制で行われたウェルター級のWBAタイトル挑戦者決定戦で、ジェイク・ポール対フリオ・セサール・チャベス・ジュニア戦の前座として土曜夜に開催された。

無敗のクリエル（16勝0敗1分、14KO）は、判定勝ちでは満足しないと試合前から語っていた。

「これはタイトル挑戦者決定戦だったから、全力で準備してきた」と彼は語った。「ノックアウトで終わることは分かっていた。何ラウンドになるかは分からなかったけど、ノックアウトだけは確信していた。自信もあったし、力もあった。」

ロドリゲス（16勝1敗1分、9KO）もまた強い意志を持っていた。タフなウルグアイ人の彼は、クリエルと3ラウンド以上にわたって激しく打ち合い、拮抗したハイテンポの戦いを繰り広げていた。

だが、試合は突然終わりを迎えた。決定打となったのは、頭部への右アッパーカットで、ロドリゲスの右目にダメージを与えた可能性がある。激しい痛みに襲われたロドリゲスは、自ら膝をついてダウンした。

彼は立ち上がったものの、クリエルから一方的にパンチを浴び、反撃できなかったため、レフェリーが試合を止めた。試合後には右目が腫れ上がり、出血も見られた。

試合後、クリエルは次に誰と戦いたいかと問われた。現在、WBAのウェルター級で最上位にランクされているのは、王者ジャロン・エニスが階級を上げたことで空位となったポジションにいるロランド・ロメロだ。

「誰でもいい、チャンピオンなら誰とでもやる」とクリエルは語った。「ロリー（ロメロ）とでもいいし、全てのチャンピオンと戦いたい。」